まさに宝石。空の星の多くは「結晶化した球体」であることが判明

space 2019/01/13

Point
■白色矮星は、太陽程度の質量の恒星が老いたあとに残ったコアである
■ガイア衛星による膨大なデータから多くの白色矮星の輝度とスペクトルを分析することで、多くが結晶化していることがわかる
■太陽も白色矮星になることから、最終的には結晶化すると考えられる

夜空の星を「宝石の輝き」などと例えたりしますが、新たな研究によると、その例えは正しかったようです。

ウォーリック大学の研究によると、白色矮星と呼ばれる種類の星は、最終的に酸素と炭素の結晶でできた球体になることが分かりました。つまり、結晶化し終わっている白色矮星は、銀河系内だけでも数十億個と空を埋め尽くすほどに存在し、さらに太陽も最終的には白色矮星になるため、結晶化したきれいな球体になるというのです。研究は1月9日付けで「Nature」に掲載されています。

Core crystallization and pile-up in the cooling sequence of evolving white dwarfs
https://www.nature.com/articles/s41586-018-0791-x

白色矮星は、温度が高く密度も高い恒星で、元は太陽の3倍以内の質量を持った恒星でした。核融合の燃料を使い果たして外への圧力がなくなったために重力によって押し固められたコアがその正体で、ガスは星雲として周りに飛び散っています。太陽ほどの質量を持ちますが、大きさは地球サイズで、数十億年掛けて冷えていきます。

白色矮星の冷える過程は推定できるため、温度を計ることである種の「宇宙時計」として使うことができ、周りの天体の年代を知ることができます。しかし、白色矮星が結晶化しているとすると、冷却にかかる時間は非常に長くなります。そのため白色矮星の多くが、現在までの推定が間違いであり、さらに数十億年も高齢であることが分かりました。

立役者はガイア衛星!データが100から20万個に

結晶化の過程は、まず酸素が結晶化してコアに沈殿し、炭素を押し上げることで重力エネルギーが開放するという流れになります。

白色矮星のコアが結晶化しているという理論は、50年前に提唱されていましたが、それを確認できるだけのデータを天文学者たちは持ちませんでした。最近、欧州宇宙機関ガイア衛星のデータにより、やっと確認できるようになったのです。今まで、距離と輝度を正確に確認できていた白色矮星は100から200個でした。それが、20万個に増えたのです。

このガイアによるデータの中から、地球より300光年以内にある1万5千個の白色矮星のデータを使って解析を行いました。輝度とスペクトルを解析することで、かなりの数の白色矮星において、50年前の理論で予測された結晶化の特徴とマッチするものが見つかりました。今回の研究によって初めて、白色矮星が結晶化することが直接証明されたのです。

 

最終的にはすべての白色矮星は結晶化することになりますが、重たい白色矮星ほど結晶化のプロセスも早くなります。計算によると、太陽が結晶化を始めるのは大体100億年後。その暁には宇宙の宝石の輝きを目の当たりにできるはずですが、地球が太陽の膨張によって破壊される方が先であるため、人類がその輝きを見ることはできないでしょう。少し残念…。

 

referenced: Motherboard / written by SENPAI

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