「昆虫の脳」をAIに活用するプランを米国“DARPA”が発表

artificial-intelligence 2019/01/14

Point
■アメリカ国防総省の機関 “DARPA” が、より高性能なAIロボットをプログラムするために「昆虫の脳」の構造を利用するプランを発表
■昆虫も人間と同じように、「意識」の最初のステップとされる「主観的な経験」を体験していることが分かっている
■DARPAは現在「人間や動物の脳」と「コンピューター」をギャップを埋めるようなテクノロジーの開発に尽力している

アメリカ国防高等研究計画局(DARPA)が、先週新たな技術ユニットを発表しました。そのミッションは、なんとロボットをコントロールするために「昆虫の脳」を利用するといったもの。

昆虫の脳は人工知能におけるより効率的なモデルを構築するために利用できるだけでなく、「意識」の意味を探求するヒントになる可能性もあるようです。

Microscale Bio-mimetic Robust Artificial Intelligence Networks (μBRAIN)
https://www.fbo.gov/index.php?s=opportunity

昆虫も「主観的な経験」を体験している

私たちにとって身近な存在である「昆虫」ですが、中には、その小さなフォームファクタの中に、たった数百のニューロンしか抱えていないものもあります。しかしその小さな仕組みが、ベーシックな機能を維持させているのです。

さらに、小さな昆虫は、「意識」といった概念を構成する最初の段階である「主観的な経験」を体験していることも分かっています。つまり、そうした昆虫の脳を利用することが、ロボットに「意識」を体験させる近道になることが考えられているのです。

脳とコンピューターのギャップを「昆虫」が埋める

インターネットの原型であるARPANET開発へ資金援助をしたことでも有名なDARPAは、アメリカ軍隊における重要な調査機関でもあります。そんな強力な機関が現在関心を持っているのが、「兵隊の脳」をプログラムできるブレイン・コンピューター・インターフェースを作り出すことです。

つまり、DARPAは「人間や動物の脳」と「コンピューター」をギャップを埋めるようなテクノロジーの開発に力を入れているのです。

DARPAは現在、昆虫の脳の解析を進めてくれる企業に対して、100万ドルのオファーを提供しています。入札に成功した企業は、まず昆虫の中央知能システムのマッピングに関する研究の可能性を示す必要があります。そしてさらに、より高性能なAIハードウェアを完成させるために、昆虫の脳の構造を用いた「概念実証」プラットフォームを実現化させなければなりません。

少なくとも現段階において、このプロジェクトには長期戦が予想されています。しかし、これらのプロジェクトは、DARPAが「認知」や「意識」といったミステリアスな領域に大きな関心を寄せていることを私たちに教えてくれる、1つの「サイン」でもあるといえます。

「3人」の脳内ネットワーク共有に成功 複数同時にテトリスを操作できる?

reference: futurism / written by なかしー

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