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「独身生活」の満足度は年々向上していることがわかる パートナーの有無は無関係

2021.01.27 Wednesday

2019.01.21 Monday

Point
■パートナーを持たない「シングルライフ」の満足度は時代を追うごと、歳を重ねるほどに向上していることが分かった
■「孤独」と「パートナーの有無」の関連性についても、時代を追うごと、歳を重ねるほどに薄くなっていることが判明
■この変化の背景には「女性の社会進出」や「自分の時間を楽しめる人が増えた」といったことが挙げられる

多様化が進んできたとはいえ、配偶者や交際相手などのパートナーを持たない人々は、偏見の目にさらされることもしばしば。しかし、時代が進むにつれ、彼らの満足度に変化がみられています。

実際に最近のドイツにおける研究が、独身のまま過ごす「シングルライフ」に対する人々の意識の変化を示しています。研究の対象となったのは、ドイツ国内の1996、2002、2008、2014年における40~85歳の成人です。

The changing relationship between partnership status and loneliness: Effects related to aging and to historical time

https://academic.oup.com/psychsocgerontology/advance-article-abstract/doi/10.1093/geronb/gby153/5257993?redirectedFrom=PDF

シングルライフに胸を張れる「4つ」の発見

研究の中での大きな発見は「4つ」ありました。そして、それらすべてが「時代を追うごと、または年をとるほどにシングルライフへの満足度が向上していること」や「パートナーの有無と孤独との関係が薄くなってきていること」を示すものでした。

【発見1】

『研究における40~85歳のシングルの人々は、年をとるほどに人生の満足度が向上していた』

逆にパートナーを持つ人々の満足度の変化は単純なものではありませんでした。中年期においては関係の質は低下していきましたが、高齢になった後には満足度を増加させていました。

【発見2】

『1996年から2014年にかけて、シングルの人々の人生への満足度は増加していた』

ここでも、パートナーを持つ人々の結果は単純なものではありませんでした。時代を追うほどに関係の質に満足していない人が増えていましたが、中高年の中では満足度を高めている人も多くいました。

【発見3】

『年をとるほどに、人々の「孤独」と「パートナーの有無」との関連性は薄れていった』

【発見4】

『1996年から2014年にかけて「孤独」と「パートナーの有無」との関連性が薄れていった。1996年においてパートナーのいない人は孤独を感じやすかったが、2014年までにその傾向は少なくなっていった』

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