「独身生活」の満足度は年々向上していることがわかる パートナーの有無は無関係

society 2019/01/21

Point
■パートナーを持たない「シングルライフ」の満足度は時代を追うごと、歳を重ねるほどに向上していることが分かった
■「孤独」と「パートナーの有無」の関連性についても、時代を追うごと、歳を重ねるほどに薄くなっていることが判明
■この変化の背景には「女性の社会進出」や「自分の時間を楽しめる人が増えた」といったことが挙げられる

多様化が進んできたとはいえ、配偶者や交際相手などのパートナーを持たない人々は、偏見の目にさらされることもしばしば。しかし、時代が進むにつれ、彼らの満足度に変化がみられています。

実際に最近のドイツにおける研究が、独身のまま過ごす「シングルライフ」に対する人々の意識の変化を示しています。研究の対象となったのは、ドイツ国内の1996、2002、2008、2014年における40~85歳の成人です。

The changing relationship between partnership status and loneliness: Effects related to aging and to historical time

https://academic.oup.com/psychsocgerontology/advance-article-abstract/doi/10.1093/geronb/gby153/5257993?redirectedFrom=PDF

シングルライフに胸を張れる「4つ」の発見

研究の中での大きな発見は「4つ」ありました。そして、それらすべてが「時代を追うごと、または年をとるほどにシングルライフへの満足度が向上していること」や「パートナーの有無と孤独との関係が薄くなってきていること」を示すものでした。

【発見1】

『研究における40~85歳のシングルの人々は、年をとるほどに人生の満足度が向上していた』

逆にパートナーを持つ人々の満足度の変化は単純なものではありませんでした。中年期においては関係の質は低下していきましたが、高齢になった後には満足度を増加させていました。

【発見2】

『1996年から2014年にかけて、シングルの人々の人生への満足度は増加していた』

ここでも、パートナーを持つ人々の結果は単純なものではありませんでした。時代を追うほどに関係の質に満足していない人が増えていましたが、中高年の中では満足度を高めている人も多くいました。

【発見3】

『年をとるほどに、人々の「孤独」と「パートナーの有無」との関連性は薄れていった』

【発見4】

『1996年から2014年にかけて「孤独」と「パートナーの有無」との関連性が薄れていった。1996年においてパートナーのいない人は孤独を感じやすかったが、2014年までにその傾向は少なくなっていった』

「独り身」の満足度が向上している背景

1996年~2014年といった18年の間に、なぜ人々の感情にこのような変化が表れてきたのでしょうか?

1つの背景としては「女性の社会進出」が挙げられます。女性が経済的に男性に依存しなくてもいいケースが増えており、「結婚」の意義が薄れてきています。そのため、必ずしもパートナーを探す必要性を感じなくなったり、あるいはパートナーとの別れを決断しやすい社会になってきているのです。

また、実際に「シングルの人が増えている」といった事実がこの傾向に拍車をかけているともいえます。つまり、以前は「少数派」として肩身の狭い思いをしていたシングルの人々の絶対数が増えることにより、「少数派」としての意識が薄くなってきていることがいえるのです。

さらに、「自分の時間を楽しめる人が増えた」といったことも理由として挙げられるでしょう。シングルの人々は、パートナーを持てばできなかったであろうことを心ゆくまで楽しむことができます。そうした時間に自分を成長させ、さらに自立性を高めることも可能です。

「孤独」に関しても、研究で示されたように「パートナーの有無」との関係は薄くなってきています。つまり、たとえパートナーがいたとしても強い孤独感を抱えて生きている人々は多く存在しているのです。

 

マクロ的な視点で見れば、こうした傾向はこれからも続いていくのでしょう。しかし、重要なのは私たちに「選ぶ自由」があるということです。シングルライフを謳歌する人生にしたいのか、それとも愛する人と幸せな人生を歩んでいきたいのか、まさに私たちは自分で「どう生きたいのか」を選ばなければいけない時代を生きています。

人生で孤独感が増す「3つの時期」とは?

reference: psychologytoday / written by なかしー

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