「不眠症」になるタイプには5つある!「うつ病」リスクはストレスと幸福度の両方で見るべし

life 2019/02/10

Point
■全人口の10%が悩んでいる「不眠症」には、5つのタイプがあり、それによって適切な治療法も異なる
■また、うつ病発症リスクもタイプによって異なり、もっとも危険なのは「高ストレスかつ低幸福度」のタイプ1である
■5つの不眠症タイプは、時間の経過によって変わらず、一生を通して同一であるため、自分にあった最適な療法を見つけることが効果的である

現在、全人口のおよそ10%が悩まされているという「不眠症(insomnia)」。「なかなか寝付けない」という点では一致しているものの、実は個人によってタイプが異なり、それに見合った治療をしなければまったく効果もないのです。

今回、オランダ神経科学研究所がおこなった調査によると、「不眠症」には大きく分けて5つのタイプがあるとのこと。この違いによって、うつ病の発症リスクも大幅に変わってくるのです。研究の詳細は、1月7日付で「The Lancet Psychiatry」上に掲載されています。

Insomnia disorder subtypes derived from life history and traits of affect and personality
https://www.thelancet.com/journals/lanpsy/article/PIIS2215-0366(18)30464-4/fulltext

オランダの研究チームは、4000人以上を対象にオンライン調査を実行。対象者には、「不眠症のレベル」や「睡眠習慣」「個人の性格特性」に関する質問に答えてもらっています。すると、対象者の内、およそ2000人が、多かれ少なかれ不眠症状を患っていることが分かりました。

詳細な分析の結果、不眠症状を持つ対象者は、以下に示す5つのタイプのいずれかに当てはまっていることが判明しています。(項目内の「高レベルのストレス」とは、心配や不安といったネガティブな感情・苦痛レベルが高いことを示します。)

タイプ1:高レベルのストレスで、幸福度が低い人

タイプ2:中レベルのストレスだが、幸福度のレベルも正常な人

タイプ3:中レベルのストレスで、幸福度の低い人

タイプ4:低レベルのストレスだが、ストレス過多の出来事に対して神経過敏な人

タイプ5:低レベルのストレスで、ストレス過多の出来事にも影響を受けにくい人

この5つのサブタイプのいずれに当てはまるかで、不眠症への対処とうつ病発症率は異なります。例えば、タイプ2とタイプ4に属する人には、「ベンゾジアゼピン」という精神安定剤を服用すると症状に改善が見られました。一方で、タイプ3の人には、精神安定剤による治療に効果がありませんでした。

それから、タイプ2とタイプ4の間でも違いが見られ、タイプ2には、「認知行動療法(cognitive behavioral therapy)」と呼ばれる会話セラピーの効果が見られましたが、タイプ4には、まったく効き目がなかったのです。そして、うつ病発症リスクがもっとも高かったのは、タイプ1に属する人であることも分かっています。

これら5つの不眠症タイプは、時間の経過に左右されることがなく、5年後の調査においてもまったく同じ傾向を示したのです。今回の研究で、不眠症がうつ病に直結してしまう固有のタイプがあることが判明しましたが、また、これにより、個人の特性に合った適切なセラピーも可能になります。

 

「不眠症」にとって万能の良薬を探し求める前に、「自分がどのようなストレス状況にあるか」「どういう性格特性をしているか」をまずは見極めることが改善へのもっとも好ましい近道なのです。

【睡眠診断】あなたの睡眠タイプはどれ?タイプ別・理想のスケジュールを伝授!

reference: livescience / written & text by くらのすけ

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