ついに月面基地の建設プロジェクトが始動!欧州宇宙機関が2025年までに月面の採掘開始を公言

technology 2019/01/23
Point
■「欧州宇宙機関(ESA)」は、月面に基地を建造するため、2025年までに月面採掘をおこなう計画を発表
■月面基地の設営を実現するため、現在、地上で月の環境を再現し、居住区を模造する「FlexHab」計画は進展中
■月面基地を燃料補給の拠点とすることで、火星探索といったさらなる深宇宙ミッションをおこなうことが期待されている

欧州宇宙機関(ESA=European Space Agency)」が、月面基地「ルナ・ベース」を建設するため、2025年までに月に行って採掘作業をおこなう計画を発表しました。

このプロジェクトは、ヨーロッパの知が結集されたかなり大規模なもの。宇宙開発の進んでいるアメリカやロシア、中国などの開発競争へと参戦することになりそうです。

ESAのミッションに参加するのは、フランスを拠点とするロケットメーカー「アリアン・グループ( ArianeGroup)」。同社が開発を進めているロケット「Ariane 64」は、既存の「Ariane6」という中型ロケットのブースターを4つも備えた大型機。これによって、「ルナ・ベース」建造に必要な器具を月まで運ぶことが可能となります。

また、イギリスの設計会社「フォスター・アンド・パートナーズ」もESAと提携しており、すでに3Dプリンター技術を使った月面基地の設営をシミュレーションしています。月面基地には、宇宙船の着陸港を儲ける予定で、月面での燃料補給を可能にし、経由地点とすることで、さらなる深宇宙探査ミッションの実現が期待されます。

さらに、ドイツの科学エンジニアグループ「パートタイム・サイエンティスツ」も参加し、月面での資源探査車「ランダー」を提供。他にも、ベルギーの「SAS(Space Applications Services)」が、地上管制ステーションと月面探査チームとの交信技術の改善面で協力するなど、ヨーロッパの総力戦となっている模様。

現在再現実験が進行中。宇宙開発の「勝利」は目的とせず

現在、ESAは計画を成功させるため、施設内のおよそ1000平方メートルの敷地を使って、月面環境を忠実に再現中とのこと。月の土壌には、ドイツ西部からベルギー東部にかけて広がる「アイフェル」山地から採取した火山灰を代用する予定です。

それだけでなく、「FlexHab(=Future Lunar Exploration Habitat)」と呼ばれる月面居住区の建造計画も進展中。2019年内を目標に、施設内にて建造を完了させる予定です。終わり次第、ミッションのクルーたちが、居住テストを実施すると発表されています。

当面の目標は、2025年までに月に行き、「レゴリス」と呼ばれる月表面の岩石を覆う堆積層を採掘すること。「レゴリス」は鉱石の一種で、そこから月の水を採取することができます。

採取された水は、月面でおよそ2週間続く寒い夜の期間に、燃料として活用されます。しかし月の水は、太陽光ですぐに蒸発してしまうため、燃料として使うまでは酸素と水素に分解して保存しておくとのこと。また、太陽光は、月面基地に設置される光起電力パネルを通して、「ルナ・ベース」の動力源にもなります。

ESA建設エンジニアのジャン・ヴェルナー氏は、月面基地について、「ヨーロッパが宇宙開発に抜きん出ることを目的としてはいない」と指摘。「月面基地を中心にして、各国のエンジニアが協力して仕事をすることが最大の目的だ」と続けています。「ルナ・ベース」が完成し、世界中が月面で団結することができれば、宇宙開発のさらなる発展が期待できるでしょう。

 

reference: independentdailymail / written & text by くらのすけ

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