人間の脳の形状が、比較的最近変化したことがわかる

science_technology 2018/02/07
Credit: Pixabay

人類が現れたのは、今から何百万年も前ですが、今現在地球上で栄えている私たち現生人類の特徴である丸まった大きな脳が進化してきたのは、ここ20万年よりも最近であることがわかったようです。

The evolution of modern human brain shape – science
http://advances.sciencemag.org/content/4/1/eaao5961

ドイツのマックスプランク研究所は、300,000年から10,000年前の旧人や新人を含むホモ・サピエンスの化石をもとに、頭蓋骨がどのように進化してきたのかを3Dスキャン技術を使って詳しく調べました。

現生人類の脳は旧人のものに比べるとより丸まっています。これは顔の骨が小さくなり、頭蓋骨内部に引っ込んだことによります。この変化により容量が広まり、より大きな小脳、肥大した頭頂葉が可能となりました。こういった領域は、運動神経を操ったり体のバランスをとったり、計画性、注意力、空間認識などを司っています。

Credit: Pixabay

頭蓋骨が変化してきた時期と、現生人類に特徴的な行動が発達してきた時期はほぼ完全に一致します。現生人類は、複雑な道具を作って使い、骨を彫刻し計画をするだけでなく、自意識や言語、埋葬といったものから、塗料を使ったり芸術を生み出したりといったものまで、幅広く知的な処理ができます。

この頭蓋骨の変化は、100,000年から35,000年前の間のどこかで起きたと、研究グループは言います。この時期は急速に現代的な行動が人類に現れた「人類の進化」の時期とおよそ同じ時期であると推測されます。

「そのため、私たちの新しいデータは、神経の配線や認知能力の発達に重要な脳の初期発生における、脳の進化的な変化を示唆します」と論文の筆頭著者は言います。

しかし、丸まって頭蓋骨いっぱいに広がる脳と、私たちの進歩した行動は関連があるけれども、因果関係にはない可能性があります。そして丸くなった脳の形そのものは、脳の機能に有益ではないかもしれないことには、今後研究を行う上で注意が必要です。

 

via: zmescience.com / text & translated by nazology staff

SHARE

science_technologyの関連記事

RELATED ARTICLE