それは「スマホ中毒」ではなく「社会交流中毒」だという話

science_technology 2018/02/23
Credit: Pixabay

スマホから片時も離れられない人たちがいるのを私たちは知っています。彼らはソーシャルメディアで誰かコンタクトできる人はいないかチェックし、テキストを打ち続けています。スマホ依存は反社会的な行動だとして、IT大手による対策が望まれていますが、果たしてスマホ依存は反社会的なのでしょうか?

認知人類学者で教授のサミュエル・ベジェレは、認知と文化の進化を研究しています。彼によると、他者を注視したり監視したりする欲望は、他者から見られたり監視されたい欲望と共に、過去の進化と深く関連しているようです。人類は、文化的に適切な行動のための手引きを求めて他者からの絶え間ないインプットを必要とする特殊な社会的種族として進化しました。それはまた、生きる意味や目標、自己同一性の感覚などを見つける方法でもあるのです。

近くFrontiers in Psychologyで発表される研究で、マクギル大学の精神医学部の研究者である、ベジェレとモリア・ステンデルは、スマートフォンなどによる社会不適応的利用に関する文献を進化的な視点から再検査しました。そして、最も中毒性のあるスマートフォンの機能は、全て同じテーマを共有していることを見つけました。それらは、人が他者と繋がりたいとする欲望を刺激しているのです。

スマートフォンは、社会にとって正常で健康的な必要性を繋いでいる一方で、過剰な繋がりの速度と規模が脳の報酬系を過剰に刺激することをベジェレも認めています。そしてそれは不健康な依存をもたらすのです。

産業化以降、私たちは食べ物の心配をしなくて良くなりました。しかし、過去の食べ物がない時の進化的圧力を引きずって、脂肪分や糖分への欲求は収まっていません。それが過剰になると、肥満や糖尿病、果ては心臓病を引き起こします。同様に、肯定的な社会化への必要性やスマホなどで得られる人と繋がった時に得られる満足感が、過剰な社会的監視への熱狂を引き起こし得るのです。

では、私たちはスマートフォンとどのように付き合ったらいいのでしょう。それには以下のことを試して見てください。

  • あなたの依存状態は他人と繋がりたいという正常な衝動を反映したものです。リラックスしてその事実を喜びましょう。
  • 告知のプッシュ機能をオフにしましょう。そして、スマホをチェックするのにふさわしい時間を意識的に決めましょう。
  • いつコミュニケーションが取れるのかをはっきり予測できるように、友達、家族、仕事仲間と「意識的な取り決め」を作りましょう。

「スマホ中毒」に悩む方は、どうぞお試しあれ。

それでは、素敵な週末を。

 

via: mcgill.ca / translated & text by nazology staff

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