なぜやろうと思った…大気圏へ再突入する熱で焙煎した「宇宙コーヒー」計画に困惑する人続出

fun 2019/01/29

「宇宙コーヒー」が爆誕しようとしています。

しかし宇宙コーヒーといっても、「宇宙でコーヒーを淹れる」という意味ではありません。これはロケットにコーヒー豆を搭載して宇宙へと打ち上げ、大気圏へと再突入する際の熱で焙煎した豆でコーヒーを飲んでみようといった意味不明…いえ、壮大なプランなのです。しかしさすがに斬新すぎるアイディアのためか、宇宙クラスタの間でも戸惑いと笑いが広がっています。

このプランを発案したのは、アラブ首長国連邦出身のCEO、ハテム・アルカジフ氏率いるスペース・ロースター社。Youtubeにそのイメージ映像がアップされています。動画もいい感じに脳が焙煎されそうな出来なので、ぜひご覧ください。

重力から解放された豆たちは…

コーヒー豆は、特殊なカプセルに入れられ宇宙へと打ち上げられます。同社によれば、地球上で焙煎された豆はロースターの中で転げ回ってバラバラになり、ロースターの高温な表面に触れることで焦げてしまうといいます。しかし、そこから「重力」が取り除かれたとき、豆は自由に動き回り、360°均一に熱を伝えることができるのです。

こうして「完璧」に近いコーヒーを作ろうというのが今回の試み。打ち上げは来年の2020年に予定されており、そこでは300kgのコーヒー豆が、およそ200キロメートルの高度にまで打ち上げられます。そして20分間の大気圏再突入の際の熱により、およそ200℃にまで高まった容器内で「完璧」な焙煎がなされるとのこと。完璧とは…。

スペース・ロースター社は現在、最適な発射装置を見つけるため、ロケットラボブルーオリジンといった民間宇宙関連企業と協議をおこなっているようです。

「1杯」の値段はいかに

地球に帰還した記念すべき「1杯目」のコーヒーは、スペース・ロースター社が拠点を置くドバイにて提供される予定です。そのコーヒーにいくらの値段がつくのかはまだ分かっていません。

ちなみに、宇宙で「淹れた」コーヒーはすでに存在しています。2015年にイタリアのコーヒーメーカー、ラバッツァ社がISA(イタリア宇宙機関)と提携し、「ISSpresso(アイエスエスプレッソ)」を開発。ISSpressoは実際にISSに設置され、ESA(欧州宇宙機関)のサマンサ・クリストフォレッティ宇宙飛行士はその「最初のコーヒー」を口にしています。

しつこいようですが、今回作ろうとしているのは「宇宙で飲めるコーヒー」ではありません。あくまでも宇宙を利用するのはコーヒー豆の「完璧な焙煎」を目指すためです。

 

彼らを突き動かす原動力が何なのかは分かりませんが、宇宙の力を利用して焙煎されたコーヒーを飲んでみたい気もします。しかしその「1杯」は私たちの度肝を抜くほどに高価になることは間違いないでしょう。

NASAが心臓を宇宙でつくろうとしている理由

reference: theguardian / written by なかしー

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