宇宙のゴミ袋? 地球の周りを漂う謎の物体を発見!

space 2019/01/31
Credit: Photo credit: Daniel Kulinski on VisualHunt / CC BY-NC-SA
Point
■小物体検知システム「ATALAS」によって、地球付近を浮遊するゴミ袋状の物体が発見
■「A10bMLz」と名付けられた物体は、重さ1キロ未満と軽く、太陽の放射線の影響を受けやすいので、軌道が無秩序に変化しやすい
■人工衛星から切り離された物体だと推測されているが、軌道の予測が難しいため、どの人工衛星の部品であったかも特定できない

路上でふわふわ漂うゴミ袋がまさか宇宙にも…?

地球の周辺上を浮遊する謎の「宇宙ゴミ袋」が、先週発見されました。調査をおこなったイギリスの「NBO(=Northolt Branch Observatories)」によると、謎の物体はまったく予測不能な動きを見せるそうで、まさに「道端で風に吹かれて舞い上がるゴミ袋のようだ」と報告しています。

NBOにより「A10bMLz」と命名されたこの物体は、金属製のホイルでできており、幅は数メートルにまで伸び広がるほど大きなもの。しかし重さは非常に軽く、わずか1キロにも満たないことが分かっています。

そのため、太陽光から発される放射線の影響を受けやすく、軌道経路が数日から数週間単位で変化しています。最接近時では地球からおよそ600kmの地点にまで近づきますが、最高点では地球-月間の距離(およそ38万4400km)の1.4倍まで離れることが観測されているとのこと。

では、一体このふしぎな「宇宙のゴミ袋」の正体は何なのでしょうか?

Credit:dailymail

過去の人工衛星の破損部品か

第一発見者は、ハワイに設置された検知システム「ATLAS(=Asteroid Terrestrial-impact Last Alert System)」。地球に接近する小物体を検知して警戒してくれる装置です。

楕円型の逆行軌道を描いて浮遊するのが「A10bMLz」の特徴で、地球からの平均距離はおよそ26万km。NBOによると、これまでにも宇宙空間に漂う袋状の物体は数多く確認されていますが、今回ほど遠い距離まで移動する物体は初めてとのこと。

過去に打ち上げられた人工衛星の破損部品だと特定されていますが、無軌道な浮遊のせいで、これまでにたどってきた経路を調査することができないため、人工衛星の特定も困難になっています。また、今後どのような軌道を描くかも予測不能であり、謎のゴミ袋はNBOの研究者を悩ませているようです。

このような宇宙ゴミは「スペースデブリ」と呼ばれ、現在推定で50万個以上程が地球表面を覆うように宇宙空間を漂っています。スペースデブリは、打ち上げた人工衛星が破損したり、人工衛星同士が衝突してできる破片です。ほとんどの宇宙ゴミは、地球の大気圏に突入して燃え尽きますが、中には燃えにくい材質のデブリもあり、地上や海上に落下する危険な問題ともなっています。

今回発見された「A10bMLz」も、あと2、3ヶ月以内には地球の大気圏内に入って燃え尽きると推測されています。ただし思い立ったかのように道を変えてしまうので、また宇宙の方にふわふわと漂っていくことも十分にありえるようです。

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reference: independent / written & text by くらのすけ

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