時間が足りないと感じる「時間欠乏症」が流行中…誰もが陥りやすいそのワナとは

life 2019/02/05

Point
■アメリカの世論調査機関「ギャラップ」によると、現在、「1日の時間が足りない」と感じる「時間欠乏症」に陥る人が世界中で増えている
■自分の取る行動に必要な時間の量を正しく見積れていないことが原因
■「時間欠乏症」は心理的な不安や焦燥感を高め、幸福度の低下につながる社会問題である

皆さんは一日の時間足りていますか?私は

ハーバード・ビジネス・スクールのアシュリー・ウィラン氏によると、最近、時間がまったく足りないと感じる「時間欠乏症(time poverty)」に陥る人が世界中で増え続けているようです。時間欠乏症は不安や焦燥感を高め、幸福度を低下させてしまう原因であり、社会的な問題ともなっています。

ウィラン氏による詳細な研究報告は、1月に「Harvard Business Review」上に掲載されています。

TIME FOR HAPPINESS Why the pursuit of money isn’t bringing you joy — and what will
https://hbr.org/cover-story/2019/01/time-for-happiness

時間欠乏症の原因は「時間見積もり能力」の不足

アメリカの世論調査機関「ギャラップ」がアメリカ在住のおよそ250万人を対象に調査したところ、80%以上が「毎日やりたいことができずに時間が過ぎている」と感じていることがわかりました。ウィラン氏はこの原因について、「やることに必要な時間を正しく見積れていないからだ」と指摘します。

日々の雑事に必要以上の時間を割いてしまうと、1日はますます速く過ぎてしまいます。例えば、SNSやメールチェック、携帯ゲームなどに何十分も時間をかける必要はありません。娯楽は必要ですが、「自分はどれくらい娯楽に費やせば満足感が得られるのか」というバランスをみて、時間を決めることは不可欠です。そしてこのような間延びした時間をなるべく無くしていくことが、1日を充実させる鍵となります。

また、時間を有効に活用するためには、1日の計画を立てて生活することも大切。何のプランも立てず、行き当たりばったりに行動してしまうと、時間が過ぎるのはあっという間ですし、時間を有効活用できません。

「やることリスト」が大事

ただし、計画を事細かく立て、ぎっしりと詰め込み過ぎるのは逆効果。というのも、やりきれてないことがたくさん残ると、不安や焦りの感情は増してしまい、1日をすっきり終えることができないのです。

そうではなく、「やることリスト」を作り、今日することを2つや3つでも事前に決めておくのです。目標が少なくても、やりきるということが充実感につながります。

適度な運動で焦燥感から解放

また、体を動かす時間を取ることも、時間の欠乏感覚を緩和するのに効果的です。同氏の研究によると、適度な運動はストレスレベルを下げ、時間が足りないという焦燥感から解放してくれる効果があることが分かっています。

ウィラン氏は、「お金を稼ぐ」という罠にかかることも「時間欠乏症」に陥る一因だと指摘します。出世のことや老後の安泰にばかり頭が偏り過ぎるあまり、今得られるはずの幸せを逃しているのです。

実際、世論調査の参加者には「今お金を稼いでおけば後々幸せになる」と考えている人が多くいますが、同時に、「お金を犠牲にしても時間が欲しい」と思っている人も数多くいるのです。

日々の仕事に追われがちな現代人にとって「時間欠乏症」は多くの人が抱える問題となっています。

 

幸せの形は人それぞれなので、今回示された方法で誰もが幸福になるとは限りませんし、仕事やお金を稼ぐこと自体に幸せを感じる人もたくさんいるでしょう。それでも、「1日が短すぎる」と感じることは誰にでもありえます。そのために、日々の行動を見直して、たった5分を大切にするだけでも「時間欠乏症」は大きく改善されます。

人間関係をさらに深める心理学的7つのテクニック

reference: sciencealert / written & text by くらのすけ

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