地下洞窟に生息する謎の生物が、チーズにつられて発見される

animals_plants 2017/11/15

チーズはお好きですか?

史上初の地下性動物が、トルクメニスタンで発見されました。透明な胴体とながーい触覚を持つ、不思議なお姿の持ち主です。しかも彼らはどうやら、「カマンベールチーズでおびき寄せられた」のだとか。人間も虫も、食べ物に釣られやすいのは同じなのかも。

さて、一体どんな生き物なのでしょうか。

source: A striking new genus and species of troglobitic Campodeidae (Diplura) from Central Asia – journal Subterranean Biology
https://subtbiol.pensoft.net/article/14631/

どんな生き物? 昆虫じゃなくて「コムシ目」!

初めて発見されたTurkmenocampa mirabilis

この昆虫のようで昆虫でない、透明で不思議な生物。

この生物はトルクメニスタンのカプタハナ洞窟で発見されました。カプタハナ洞窟は57Kmに渡る巨大洞穴で、かねてより未発見の動物がいるのではないかと注目を集めている場所です。

この洞穴生物はTurkmenocampa mirabilisと名付けられました。種名の「mirabilis」はラテン語で「普通でない」とか「驚くべき」を意味し、その昆虫のような独特な体への驚きがうかがえます。

この研究のリーダーである、スペインのアルカラ大学生物学者Alberto Sendra氏は、「これはただの珍しい生物というだけでなく、中央アジアの地下環境に適応するために長期的な進化を遂げた、驚くべき、他に類を見ない洞穴生物です。」と述べています。

mirabilisの体長はわずか0.6ミリで、昆虫のような単眼、複眼、いわゆる「目」は持っていません。ではどうやって地下の暗い世界を感知するかというと、その2本の長い尾のような触覚を使います。

これらの特徴から、mirabilisはコムシ目と分類されました。コムシ目とは、昆虫と同じ先祖を持つものの、進化の過程で「翅」が現れるよりも以前に枝分かれし、今まで生き残っているグループのことを指します。

この発見により、カプタハナ洞窟にはまだまだ未発見の生物がいる可能性が高いことがわかり、科学者たちは「トルクメニスタンの法律で洞窟が保護される価値がある」と考えています。

洞穴生物はチーズに弱い?ユニークな発見方法

2015年5月、Sendra氏と同じく研究チームのPavel Stoev氏らは、トルクメニスタンの東部に位置する人里離れたカプタハナ洞穴を訪れました。

いまだ発見されていない生物を見つけようと、研究者たちは8時間、洞穴の中の湿度が高い場所で落とし穴をしかけて待ちました。落とし穴にはチーズがしかけられ、罠の近くにはこうもりの糞が堆積しているという環境下です。

「栄養分が非常に限られた洞穴に住む生物を引き寄せるには、臭いの強い食べ物なら何でも効果的です。」とStoev氏は話しています。「Speleobiologists(洞穴生物の研究をする科学者)は腐った魚や肉、様々なチーズ、また究極の場面では、自分自身の便を使うこともあります。」

 

研究のためには体も張る研究者によって、私たちの生活は保たれているのかもしれません。

 

via: livescience / translated & text by nazology staff

 

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