昆虫が100年以内に絶滅?「6番目の大量絶滅」が来る

animals_plants 2019/02/12
Credit: Pixabay
Point
■世界的に野生生物の数が激減しており、人間が原因となった6番目の大量絶滅が始まってきている
■昆虫の減少は特に顕著で、脊椎動物の2倍のスピードで減ってきている
■昆虫は、食物連鎖の底辺を支えているため、昆虫が少なくなるともっと上位の生物も生存できなくなる

6番目の大量絶滅

現在の世界的な野生生物の減少は、地球上からの大量の種の喪失の始まりであると科学者は考えています。

こういった大量絶滅は、この40億年の間に5回起こっています。原因は、隕石の衝突、長期の氷河期、巨大火山の噴火などです。しかし、今回の大量絶滅は、自然現象が原因ではなく、人の活動が原因となっているのです。

ある観測では、種の多様性危機は、気候変動よりも根が深いと言います。文明が誕生して以来、野生生物の83%の損失の原因は人類にあります。最近50年だけをとってみても、すべての哺乳類、鳥類、爬虫類、魚類の個体数は、平均して60%も減っているのです。

昆虫の現状

全地球的な新たな調査によると、虫の状況はさらに一層悪く、虫の個体数の減少比率は脊椎動物の比率の2倍となっています。昆虫の減少は少なくとも100年前には見られていましたが、最近の数十年で加速してきています。現在、虫の数は年2.5%ずつ減少しており、このままいくと100年以内に絶滅してしまう可能性があります。

Worldwide decline of the entomofauna: A review of its drivers
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0006320718313636

それは問題なのか?

もちろん問題です。

哺乳類が5400種類いるのに対して、昆虫は100万種類以上存在しており、地球の生態系を支える礎となっています。それらが存在しないと、科学者たちが「ボトムアップトロフィックカスケード」と呼んでいる現象が起こます。つまり、昆虫がいなくなることが、食物連鎖を介してドミノ倒し的に作用して、より高等な生物の絶滅を招くのです。そして、健全な生態系がなくなると、きれいな水や空気もなくなります。

なぜこれまで昆虫の減少に気づかなかったの?

田舎でのドライブ中などで、フロントガラスに貼り付く虫が数十年前に比べて減ってきているのは確かです。

しかし、確固とした科学データを得るには、注意深い長期に渡る調査が必要となるのですが、比較的わずかな研究しかなされていないのです。虫は小さく、見つけるのが困難なことも多く、象や鷲に比べると全く人気がありません。さらに悪いことに、情報が必要になった今になって、昆虫学コースが打ち切られていると研究者達は言います。

何かできることは無いのか?

最終的には、食べ物やエネルギー、他の消費物を作るための土地の利用規模や人口の規模によって野生生物の数の減少は決まってきます。

野生の空間を保護することは重要で、産業による衝撃や、化学物質に基づいた農業を減らす必要があります。気候変動をどうにかすることもまた重要となります。特に熱帯の昆虫種は気候変動の影響を受けます。なので、政治による介入を求めたり、農場で集中的に作られる肉や乳製品の消費を減らしたり、飛行機の利用を減らすことは、助けとなります。

「昆虫の脳」をAIに活用するプランを米国“DARPA”が発表

reference: The Guardian  / written by SENPAI

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