火星に積むエンジンを最小化するための新技術が考案される

space 2019/02/12
Credit: NASA
Point
■火星への着陸は難しく、宇宙船はマッハ30にまで達する速度を急激に減少させる必要がある
■その際に使われるエンジンは重く、この質量を最小化することが求められている
■ 宇宙船が低い高度を長時間飛ぶほど、エンジンの積載は少なくて済むため、その時間を最大化するための研究がなされた

通常、探査機が火星の大気圏に突入する際のスピードはおよそ「マッハ30」。着陸のためにパラシュートやロケットエンジンなどを用いて、急激に速度を緩める必要があります。

速度がおよそマッハ3にまで低下すると、特殊なエンジンが点火して逆方向に噴射することで安全な着陸を実現させますが、その際には多くの推進燃料が燃やされることとなります。そしてこれが、宇宙船のキャパシティを圧迫してしまっているのです。

そのため、推進燃料を減らし、いかに多く他の物質にかかる質量を積載できる宇宙船を作り出すことが、火星でさらに大きなミッションを遂行するためのロボットを送り込んだり、究極的には人間を運ぶためにも重要となってきます。今回新たな研究が、これに関連した発見をしています。

Entry Trajectory Options for High Ballistic Coefficient Vehicles at Mars
https://arc.aiaa.org/doi/10.2514/1.A34262

今回の研究では、リフトのベクトルを最大限に活用する方法が示されました。宇宙船が適切な下降をするために、下向きのベクトルを指したリフトとともに、最適化された推進燃料が必要となります。

そして、よいタイミングでリフトをスイッチ・アップすることで、宇宙船は低い高度に沿って飛行、大気が厚い場所を長い時間飛行することが可能となります。

つまりこの研究によって、着陸のために使うエンジンを減らすことができ、宇宙船がより多くの質量を積載できることにつながるのです。

 

火星への移住は不可能だとする研究もあります。まだまだ技術的な困難は立ちはだかっていますが、宇宙クラスタにとっては期待感のあるニュースです。

火星の風の音が「完全に別世界」!

reference: sciencedaily / written by なかしー

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