チンパンジーのジェスチャーは「人間の言語規則」に従っていることが判明

animals_plants 2019/02/14

Point
■野生のチンパンジーのジェスチャーによるコミュニケーション動画を解析して、その構造を人の言語法則と比較
■チンパンジーのジェスチャーも、頻繁に使われるものは短いなど、言語と共通の規則に従っていることがわかる
■コミュニケーション手段の根底にある規則は、種にかかわらず共通である可能性

オレ、オマエ、トモダチ。

英国とスイス、スペインの共同研究チームが、チンパンジーのジェスチャーによるコミュニケーション規則が、人間の言語規則に従っていることを発見しました。ますますチンパンジーを身近に感じまるニュースです。

研究は「Proceedings of the Royal Society B」で発表され、野生で観察されたチンパンジーがとるコミュニケーションと、人のコミュニケーションルールとの比較がなされています。

Linguistic laws in chimpanzee gestural communication
https://royalsocietypublishing.org/doi/full/10.1098/rspb.2018.2900

世界中の言語にも共通のルールが存在

近年、話されている言語の違いによらず、人間の言語には共通のルールがあることがわかっており、そういったルールにはそれぞれ名前がついています。

その1つが「省略におけるジップの法則」で、頻繁に使われる単語ほど短い傾向にあるというものです。また「メンツェラスの法則」は、言葉が長くなると複数の短い音節によって構成されるようになるという法則です。

新たな研究では、研究者はこういったルールが他の動物にも適用できるのか否かを調べました。彼らはウガンダのブドンゴ森林保護区に住み、コミュニケーションを取っている野生のチンパンジーの記録動画を手に入れて研究をおこないました。

人間の言語規則にも通じるチンパンジーのジェスチャー規則

動画を詳しく調べた結果、チンパンジーの間でコミュニケーションをとる際に見られる独特な58のジェスチャーを、およそ2000サンプル特定することに成功。チンパンジーは話すことができないので、手のジェスチャーや、ポーズ、表情や、様々にたてる音によってコミュニケーションを取ります。使えるジェスチャーを組み合わせることで、チンパンジー達は幅広いメッセージを伝えあうことができるのです。

解析の結果、チンパンジーの使うジェスチャーに人間の言語ルールを当てはめられることがわかりました。例えば、多くの一般的に使われるジェスチャーは短い傾向があり、長いジェスチャーは短いジェスチャーの組み合わせに分解することができました。

これらの発見から、コミュニケーション手段の大きな違いによらず、2つのコミュニケーション手段の基本的な部分は共通した数学的な原理に従っていることがわかります。興味深いことに、ある国際チームが昨年、幼児とチンパンジーが非常に似通ったコミュニケーション手段をもっているという発見をしています。

研究者たちは研究を継続する計画であり、解析を他の種類の動物にも拡大するつもりです。次の標的は、チンパンジーと同じジェスチャーを多く持つことが知られている「ボノボ」とのこと。

 

「よく使われるジェスチャーは短くなる」など、人間の言葉と共通点が見つかったチンパンジー。チンパンジーはどの様なことを話しているのでしょうか?人間でいう「マ?」的な、流行・略ジェスチャーがチンパンジーの間でやり取りされているのか、気になるところです。

やはり日本語はヤバかった。 世界の言語難易度ランキング(英語圏)

reference: Phys.Org / written by SENPAI

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