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アンチエイジングの薬が完成? 初めて人体実験で効果が示される

2021.01.27 Wednesday

2019.02.18 Monday

Point
■初めて人体を用いた実験でアンチエイジングの薬の効果が示された
■突発性肺線維症と呼ばれるエイジングに関わる病気の患者が薬を投与することにより、症状を改善させた
■研究はあくまでも規模が小さく、予備研究であるため、この効果が確実に投薬によるものであると断定はできない

人類の究極の欲望ともいえる「若返り」。

アンチエイジングといった言葉の流行とともに、これまでいくつものメソッドが公開されてきました。

しかし、ここでついにアンチエイジングに革命が起きるかもしれません。老いた細胞を殺すための薬がはじめて人体を用いた試験を経ることに成功したというのです。

Senolytics in idiopathic pulmonary fibrosis: Results from a first-in-human, open-label, pilot study.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30616998

投薬によるアンチエイジング

ダメージを負った細胞は、そのすべてが死にゆくわけではありません。そのうちのいくつかは老化細胞として体内に残り、それらは分裂することはできませんが、化学信号を発し続けます。そしてそれらの細胞が、私たちの「老化(エイジング)」に大きな影響を与えていると考えられています。

長生きについて研究しているテキサス大学のニコラス・ミュージ氏とその同僚は、1月に臨床試験の結果について発表をしています。試験では、突発性肺線維症に苦しむ14人の患者に対して、老化細胞を取り除くと考えられる組み合わせの薬が投与されました。

3週間の間に、患者はダサチニブクェルセチンと呼ばれる白血病の薬を9回にわたり摂取しました。そして臨床試験が終わる頃には、患者は同じ時間で、以前よりも遠くまで歩行できるようになったことが報告されました。また、他の健康に関する指標にも改善がみられたとのことですが、これらの効果には深刻な副作用は伴っていません。

次ページ研究の規模は小さいが、大きなブレイクスルー

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