電池の革命!? 安価でエコな「プロトン電池」が登場

science_technology 2018/03/12

 

Credit: RMIT University / RMITが開発したプロトン電池

水素電池とリチウム電池のいいとこ取り。

オーストラリアのメルボルンにあるRMIT大学の研究者が、実働可能な「プロトン電池」を初めて発表しました。プロトン電池とは炭化水素を使用した燃料電池の一種で、今回従来のリチウム電池を同程度の容量を持たせることに成功しました。

これが実用化されれば、リチウム電池のように爆発の危険性もなく、安全・安価に電気自動車を利用できるようになるかもしれません。

Technical feasibility of a proton battery with an activated carbon electrode
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0360319918302714

数年前に研究チームが発表したプロトン電池は、合金の電極で非常に充電が遅く、さらにその合金はレアアースを用いているために非常に高価でした。

今回の実験では、電極にフェノール樹脂から生成された活性炭を用い、さらにその電極棒は約1wt%(質量パーセント濃度)もの水素を貯蔵できることがわかりました。これはリチウムイオン電池と匹敵するものです。

発電の仕組み

プロトン電池は、水素を吸着する炭素電極と可逆燃料電池を組み合わせることで電力を生成します。炭素電極と水分中の水素イオンを使用するので、環境にも優しく安価です。

充電時には、電極中の炭素に水を分解して生成された水素イオンが吸着して、他の物質と結合。放電時には、結合が崩れて水素イオンに戻り、可逆燃料電池を通って空気中の酸素と反応して水となります。つまり、水を生成するときの化学反応によって電力を生み出すことができるのです。化石燃料と違い炭素は燃えることがなく、有害物質を放出することがありません。

この実験結果は、プロトン電池がまだ改善の余地がある状態での結果とのことなので、さらなる発展が見込めます。今後プロトン電池によって、私たちの家庭や自動車、電子機器への電力供給が一新されるかもしれませんね。

 

via:Science Daily/ translated & text by Nazology staff

 

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