ヤバ過ぎる!温暖化で150年以内に層積雲が消失する?

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Credit: maxpixel
Point
■気候変動の影響で、日光を反射させて地表温度の上昇を防いでいる層積雲が150年以内に消失する可能性が浮上
■予測どおり、今後100〜150年間で二酸化炭素濃度が1,200ppmまで上昇すると、層積雲は分裂しはじめる
■層積雲が消失すると、二酸化炭素の排出で気温が4℃も上昇しているところに、さらに8℃の気温上昇が起きる

現在、地球の表面のおよそ3分の2は雲で覆われています。雲は、日光の多くを反射させ、地表温度の上昇を防ぐ防ぐ役割を果たしています。中でも、海の上を毛布のように覆う、低くぶ厚い「層積雲」は重要。世界中、特に亜熱帯の海の約2割は層積雲で覆われています。

スーパーコンピュータによるシミュレーションで、気候変動の影響により、この層積雲が150年以内に消失する可能性が浮上しました。層積雲が姿を消せば、およそ5,600万年前に地球を襲った「破滅の時代」以来の、急激な温暖化を引き起こす恐れがあります。「暁新世・始新世境界温暖極大期」と呼ばれたその時代、北極にはヤシの木が生え、熱帯の海水温度は40℃にまで到達。各地の気温は殺人的レベルまで上昇しました。

論文は、雑誌「Nature Geoscience」に掲載されました。

Possible climate transitions from breakup of stratocumulus decks under greenhouse warming
https://www.nature.com/articles/s41561-019-0310-1

今後100〜150年の間に、地球上の二酸化炭素濃度は1,200ppmまで上昇すると予測されています。研究チームによると、二酸化炭素濃度が1,200ppmに達すると層積雲は分裂しはじめるそう。すると、二酸化炭素の排出によってすでに気温が4℃も上昇しているところに、さらに8℃の気温上昇が起きます。すると、ますます層積雲は減り、さらに温暖化が激化するという悪循環が生まれます。一度勢いが付いて回り出したこの負のループは、なかなか絶つことができません。

今回の発見は、研究者たちをこれまで混乱させてきた気候モデルにおけるギャップを埋めてくれました。暁新世・始新世境界温暖極大期に起きた急激な温暖化の原因は、温室効果ガスの急激な上昇だけでは説明することが出来ず、明らかに何かが欠けていました。その「欠けていた何か」こそが、層積雲だったのです。

5,600万年前の温暖化では5〜7℃の気温上昇が起き、元の二酸化炭素濃度に戻るのに3万年を要したそう…。2013年に400ppmを超えた世界平均の二酸化炭素濃度は、以来上昇を続けています。

これから100〜150年といえば、私たちの子や孫の世代に直接関係する問題です。温暖化のスピードを少しでも遅らせるために、国際機関や国任せにするのではなく、私たち一人ひとりにできることを真剣に考え、実践する必要があります。

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reference: qz / translated & text by まりえってぃ
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