3ヶ月間ずっと空の上で飛び続けるアマツバメはどうやって寝てるの?

animals_plants 2019/03/11
ウスアマツバメ / Credit: Davide D’Amico
Point
■ウスアマツバメの中に、3ヶ月間以上地上に降りることなく、連続して空中で生活する個体が存在することを発見
■約10ヶ月間を空中で生活するヨーロッパアマツバメと比べ、空中で生活する時間が短いことには、繁殖期が関係
■ウスアマツバメは、エネルギー消費を最大限に効率化し、羽ばたいたり、滑空したりできる身体構造を持つ

長い翼で自由自在に、高速で空を飛ぶアマツバメ。飛びながら眠ることもできるほど、空中を飛ぶことに特化した鳥です。

スウェーデン・ルンド大学の研究チームが、ウスアマツバメの中に、3ヶ月間以上地上に降りることなく、連続して空中で生活する個体が存在することを発見しました。論文は、「Journal of Avian Biology」に掲載されています。

Flight activity in pallid swifts Apus pallidus during the non‐breeding period
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/jav.01972

地上に降りるのは繁殖期のみ

3年前、同チームはヨーロッパアマツバメの中に、10ヶ月間連続して空中で生活する個体がいることを証明しました。これは、鳥類において世界最長記録です。また、別の研究チームが行った調査でも、シロハラアマツバメが生涯の大半を空中で暮らすことが示されました。

今回の調査で対象となったのは、4羽のウスアマツバメです。羽の動きを計測するための小型データロガーを各個体の背中に装着し、5分ごとに個体の活動を、1ヶ月ごとに個体の地理的位置を、それぞれ記録しました。データロガーは、ウスアマツバメの飛行や行動を邪魔しないよう、できるだけ軽量化されたものでした。

3年前に行われたヨーロッパアマツバメの調査。背中にデータロガーを装着した様子。 / Credit: Lund University

その結果、ウスアマツバメが、冬の2〜3.5ヶ月間を地上に降りることなく空中で生活することが判明。イタリアで繁殖を終えた後、西アフリカへ渡って冬を超す間のことでした。

研究チームによると、ウスアマツバメが地上に降りるのは、軒先の下や穴の中で産卵を行う時だけだそう。空を飛びながら空中を飛ぶ虫を食べ、高い高度から滑空する際にごく短時間眠ります。

約10ヶ月間を空中で生活するヨーロッパアマツバメに比べれば、ウスアマツバメが空中で生活する時間が短いことには、繁殖期が関係しています。年に一度しか産卵しないヨーロッパアマツバメと異なって、ウスアマツバメは二度産卵するのです。

飛行に使うエネルギーの消費を最大限に効率化

空中を飛ぶには大量のエネルギーが不可欠ですが、ウスアマツバメはエネルギー消費を最大限に効率化し、羽ばたいたり、滑空したりできる身体構造を持っています。

常に空中で生きるウスアマツバメの消費エネルギーは、空中で長時間生活する習性を持たないナイチンゲールの消費エネルギーとほぼ同じなのだそう。まさに、飛行の達人です。

ウスアマツバメ / Credit: stavros karabinas from Thessaloniki, Greece

さらにアマツバメは、生存率が他の鳥類より高いことでも知られています。生涯の大半を空中で暮らす彼らは、陸上や木の上で暮らす仲間と違い、捕食者の標的になることが少ないだけでなく、寄生虫に感染する確率も少ないためです。

 

睡眠も食事も空中で難なく行い、空の上を猛スピードで悠々と舞うアマツバメ。その凛とした瞳が、「鳥の中の鳥」としての自信を湛えています。

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reference: lunduniversity / translated & text by まりえってぃ

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