音楽は人間の脳波を同期させるという研究

brain 2019/03/12
Credit: Jens Madsen
Point
■同じ曲を繰り返し聴くと、聴き慣れた曲の場合は曲への関心が減るが、聴き慣れない曲の場合は減らない
■音楽のトレーニングを受けている聴き手では、それが特に顕著に現れた
■音楽は、他の分野と違って対象に繰り返しさらされても関心が減ることはない

音楽に没頭する時、私たちの心はその音色と近づき、強くつながります。音楽がこんなにも聴き手の心を引き込むのはなぜなのでしょうか?

ニューヨーク市立大学シティカレッジとアーカンソー大学の研究チームが、音楽への神経反応についての新説を示しました。同じ曲を繰り返し聴くと、聴き慣れた曲の場合は聴き手の関心が減るのに対して、聴き慣れない曲の場合は減らないそう。論文は、雑誌「Scientific Reports」に掲載されています。

Music synchronizes brainwaves across listeners with strong effects of repetition, familiarity and training | Scientific Reports
https://www.nature.com/articles/s41598-019-40254-w

脳と音楽の関わりに関する研究は、「自己申告の限界」という壁に悩まされてきました。そこで研究チームは、聴き手の脳波の同期化を計測することに。音楽に没頭している時の聴き手の神経反応は他の聴き手の神経反応と同期化するため、聴き手間の脳波がどの程度相関しているかを見れば、聴き手の「没頭度」を測ることができます。

調査の結果、同じ曲を繰り返し聴くにつれて、聴き手の没頭度が下がることが明らかになりました。ただし、それは聴き慣れた曲に限ってのこと。聴き慣れない曲を繰り返し聴いた場合は、聴き手の関心は維持されました。

特に、音楽のトレーニングを受けている聴き手では、脳波に顕著な相関が見られ、聴き慣れない曲を何度聴いてもその相関が維持されました。多くの分野では、人はその対象に繰り返しさらされると、関心が減ることがほとんどです。その意味で、音楽は他の分野とまったく異なるようです。

好きなアーティストのコンサートって会場の一体感を感じませんか?あれって、あなたと周囲の観客の脳波がぴったりとシンクロしている証拠なのかもしれませんね。

「感情移入しやすい人」は音楽を聞くと特殊な脳活動が起きることが判明

reference: medicalxpress / translated & text by まりえってぃ

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