マンモス復活? 2万8000年前のマンモスの細胞核が動いた!

animals_plants 2019/03/13
マンモスのユカ / Credit: Albert Vasiilevich protopopov/Academy of Science Republic of Sakha
Point
・冷凍状態で発掘されたマンモスの化石に生命の「設計図」をもつ細胞核が使える状態で維持されていた
・取り出した細胞核をマウスの卵子に移植すると、マンモスのたんぱく質ができようとする動きが観察され、細胞分裂の直前までいった
・近畿大学の研究所では「マンモス復活プロジェクト」が進行中

冷凍状態で発掘されたマンモスの化石から、細胞を取り出したところ、そこに生命の「設計図」が残されていることがわかりました。この研究は近畿大学などの研究チームにより雑誌「Scientific Reports」に報告されています。

Signs of biological activities of 28,000-year-old mammoth nuclei in mouse oocytes visualized by live-cell imaging

そもそも細胞核って?

私たちの体を作る細胞の中にはDNAが含まれています。生物が誕生するときには、このDNAに書かれた「設計図」を元にたんぱく質が作られ、そのたんぱく質が細胞となり、細胞が分裂して増えると人体のパーツをつくります。つまり、細胞核には生物が誕生するための「設計図」があるといえるのです。

この「設計図」を元にたんぱく質を作る「工場」となるのが卵子です。研究チームは、マンモスの化石から取り出した細胞核をマウスの卵子に移植しました。

するとマウスの卵子の中で、マンモスのたんぱく質ができようとする動きを観察することができました。しかし細胞分裂の直前の段階で止まってしまったとのこと。マンモスのDNAが長い年月で受けたダメージが大きかったのではないかと考えられています。

この研究は化石の中にマンモスの「設計図」を持つ細胞核が存在することを世界で初めて示しました。さらにすごいのは、永久凍土の中で2万8千年も「設計図」が使える状態で維持されていたことです。

マンモス復活プロジェクトの行方は?

ただの化石からはDNA採取は不可能だといわれています。生物が死ぬと、すぐに自分で細胞を破壊する工程が始まってしまうからです。しかし、永久凍土の中なら細胞の保存が可能です。

永久凍土の中では様々な生物が眠っている可能性があります。過去には、シベリアの永久凍土の中にいた「線虫」という小さな生物が息を吹き返したことを覚えている人もいるのではないでしょうか。

一方で永久凍土が溶けると、感染症で死んだ家畜が出てくる可能性があります。もし家畜に感染した細菌が息を吹き返し、溶けた氷と一緒に流れ出したら…。考えただけでも恐ろしいですね。

近畿大学の先端技術総合研究所は設立当初から「マンモス復活プロジェクト」を進めていたそうで、今回の研究成果はその一部にすぎません。同研究所が、他の研究で協定を結んでいるアドベンチャーワールドに本物の「ジュラシック・パーク」ができる日も、遠くはないかもしれませんね。

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reference: news2u / written by かどや

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