だって恐竜の子孫だし。ニワトリの群れがキツネを惨殺する事件が発生

animals_plants 2019/03/15
Credit:pixabay.com
Point
■フランスの農学校にある鶏舎で、ニワトリの群れが迷い込んできたキツネを惨殺する事件が発生
■ニワトリには、厳しい階級制度があり、強い個体が食料を取り締まる一方で、群れを守る責任も負っている
■2016年に発表された研究によると、ニワトリには、攻撃的な行動特性と結びついている遺伝子が存在する

先祖の血が騒いだのでしょうか…

先週、フランス北西部のブルターニュにあるル・グロ・シェーヌ農学校で、鶏舎に迷い込んだキツネがニワトリの集団に惨殺されるという事件が発生しました。

ご存知かと思いますが、ニワトリを含むすべての鳥類は、恐竜たちの子孫です。今回は、まさにニワトリの眠れる凶暴性が目覚めた結果…なのかもしれません。

みんな集まれば怖くない!

キツネが迷い込んだ鶏舎は、日が沈むと光センサーが感知して、自動的に扉が閉まるシステムです。キツネはこれにより閉じ込められ、逃げ場のなくなったところ、興奮したニワトリの大群に襲われました。

鶏舎にはおよそ3000羽以上のニワトリが収容されており、鋭いくちばしで一斉に攻撃されたと考えられます。翌朝発見されたキツネは、鶏舎の隅でバラバラになっていたとのこと。

ニワトリを見つけたキツネは「宝の山に当たった」とさぞ喜んだでしょうが、それもつかの間、一瞬で地獄と化したのです。想像するだに恐ろしい…

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しかしながら、ほとんどの場合、ニワトリたちが自分たちより大きな個体に対して勝利を収めることはありません。もしそうなら、養鶏なんて危険すぎてやっていられないでしょう。

農学校のパスカル・ダニエル氏は「まさに今回は群れとしての強さが発揮された例でしょう」とAFP通信に話しています。一羽ならダメでも、みんな集まれば怖くない、まさにニワトリ版スイミーですね。

上下関係の厳しいニワトリ社会

養鶏家たちの間では、ニワトリの群れに明確なヒエラルキーが存在していることはよく知られています。群れの中で最も大きくて強く、攻撃的な個体が、集団のトップに立ち、鶏舎の中でも一番快適なねぐらを占領するのです。

他にも水や食料、水浴びの順番も必ず、群れのボスが最初となります。ニワトリたちの間には、厳しい上下関係があり、強い個体が弱い個体を脅して、自分たちの傘下に入れるのです。

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しかし一方で、群れのボスたちは、「仲間を守る」という極めて重要な責任も請け負っています。彼らは、群れを脅かすような天敵が近くにいないかどうかを逐一チェックしており、危険が迫れば、他のニワトリたちを安全な場所へと導きます。

そしてもし逃げる場所がなければ、強い個体たちが先陣を切って天敵に立ち向かうのです。キツネ惨殺事件は、まさにその実例となりました。

もちろん、こうした階級制度は、ニワトリたち自身のコミュニティーの秩序にとっても重要なものです。上下関係がなく、いつも仲間内で小競り合いをしていれば、種の存続自体が危ぶまれます。

天敵だけではなく、共同体の平和を保つためにも、厳しいヒエラルキーは必要なのです。

今回のニュースは、ニワトリの群れの強さが際立った事件となりましたが、実は、個体としてのニワトリにも凶暴性はあります。2016年に、中国の研究者が発表した論文によると、ニワトリの中には、攻撃的な行動特性と結びついている遺伝子が存在することが分かっているのです。

 

朝方、「コケコッコー」なんて悠長に鳴いてる柔和なイメージのニワトリですが、実は、宵闇の極道が真の正体かもしれませんね。

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reference: livescience / written & text by くらのすけ

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