地球の終焉を防げ!NASAによる「アルマゲドン」対策が進行中

space 2019/03/21
Credit:pixabay.com
Point
■NASAが主導となって、地球衝突の可能性のある「小惑星」を探知し、回避する方法が模索されている
■対象としている小惑星は、直径140m以上のもので、このサイズは衝突すると、アメリカ全土を壊滅させる危険性がある
■さらに、20〜30mほどの「小型」惑星も、現在の望遠鏡では発見が難しく、注意が必要である

間違えれば地球が終わりかねない、隕石衝突。映画『アルマゲドン』では、直接小惑星に乗り込み、核爆弾を埋めて爆破させるという突飛な方法を実行していました。無茶しやがって…。

しかしもちろん現実のNASAは、より確実で効果的な準備・対策を進めています。特に、地球防衛対策部が主体となって、衝突可能性のある小惑星の発見やその軌道変更および宇宙空間での爆破方法を模索しているのです。

発見が難しい「小型」の小惑星

NASAの地球防衛対策部に所属するリンドリー・ジョンソン氏によると、2020〜2033年までに、地球に甚大な被害を与えるのに十分なサイズの惑星すべてを把握しておくのはきわめて難しいとのことです。中でも特に、「小型」の小惑星は、そのサイズのせいで探知が困難になっています。

2013年にロシアで起きた「チェリャビンスク州隕石落下」事件が、その実際例でしょう。隕石自体は、直径20〜30mと小型であるにも関わらず、空中で爆発したエネルギーにより、街の窓ガラスが粉々に割れ、1500人以上の怪我人が出ました。

これは、小惑星を探知する望遠鏡が、現段階では、このサイズに対応できなかったことが原因となっています。現在の望遠鏡のままでは、今後も小型惑星の発見は、厳しい状況が続くと予想されているのです。

地球付近にある小惑星のサイズや被害領域を示す図 / Credit:qz.com

現在、NASAが探知に焦点を当てているのは、直径140m以上の惑星です。というのも、このサイズは、衝突すれば、アメリカの国土全域に被害を与える力を持つ大きさで、第一に危険視されるべきものなのです。

ジョンソン氏は「直径140mにおよぶ小惑星は、地球付近に約8000個あると予測されていますが、その内の3分の2は、詳細な場所が見つかっていない状態だ」と言います。もしこのまま発見が遅れて、地球に接近する小惑星を見逃してしまえば、多くの人命が失われる確率が高くなるのです。

地球防衛対策が進行中

先ほども指摘したように、小さければ小さいほど、惑星の発見はさらに厳しさを増していきます。

1908年に起きたロシアのツングースカ大爆発も、惑星の接近に気づくことは不可能でした。その際には、直径40〜60mの隕石がツングースカ川の上空で爆発を起こし、2000km四方の森林を焼き払ったのです。NASAは「もし同じサイズの隕石爆発がニューヨーク上空で起これば、数百万単位の人命が失われるのは確実だ」と予測しています。

赤色の領域が予想される被害範囲 / Credit:qz.com

しかし、現在、NASAの地球防衛対策本部が使用できる資金は増加しており、来年には、防衛計画のために、1億5千万ドル(およそ160億円)の資金援助が予定されているのです。

中でも、2022年の「DART(二重小惑星進路変更実験)計画」では、地球付近にある直径150mの小惑星に無人宇宙船を衝突させて、軌道を変えるという試験が実施されます。

他にも、「小型」の小惑星をより精緻に発見することのできる望遠鏡の開発も進んでおり、世界の終焉を防ぐ試みが急がれています。そして近い将来、小惑星が地球に向かってきたときは、『アルマゲドン』ほど無茶でない、確実な方法が採用されることを祈りましょう。

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reference: qz.com / written  by くらのすけ

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