土星の六角形ジェット気流「ヘキサゴン」が初めてカラー撮影される

space 2019/03/23
Credit: NASA
Point
■NASAの土星探査機カッシーニが、北極付近の6つの辺を持つジェット気流を初めてカラー映像でとらえた
■高解像度の撮影が可能となったのは、土星の季節とカッシーニの軌道がうまくリンクしたため
■ 動画の色は研究者らが割り当てたものであり、実際の人間の目に映る色は異なっている

その名も「ヘキサゴン」

NASAの土星探査機カッシーニが撮影した、このカラフルな6つの辺を持つジェット気流は、土星の北極付近に存在しており、「the hexagon(ヘキサゴン)」という名で知られています。ヘキサゴンがカラーの映像によってとらえられたのはこれが初めてのことであり、北極点から北緯70度付近までの完璧な映像が確認できます。

北極点には、巨大なハリケーンが発生していることが分かります。その「台風の目」の大きさは、平均的な地球のものと比べておよそ50倍もの大きさであるとのこと。また、小さな渦のようなものも多数確認できます。ヘキサゴンとハリケーンが反時計回りで動いているため、そうした渦の中には時計回りにスピンしているものがあることが分かります。

映像の下部に映っている白みがかった最も大きな渦の大きさは、およそ2,200マイル(約3,500キロメートル)であり、地球で発生する最大規模のハリケーンのおよそ2倍のサイズです。

ヘキサゴンの内側と外側では、様子がまったく異なります。内側には、もやがかかった大小の塊が見られるのに対し、外側ではジェット気流がバリアのように流れており、その様子はまるで南極の「オゾンホール」を見ているかのようです。

128もの静止画をつないで撮影

このような高解像度の映像が撮影できたのは、土星の季節とカッシーニの軌道が関係しています。カッシーニが初めて土星に到着した2004年の7月、北極点付近は真っ暗でした。その後の2009年の8月に、ようやく太陽はヘキサゴンの内部全体を照らし始めました。そして2012年の後半に、カッシーニが土星の極付近を飛行するようになり、ヘキサゴンのクリアな映像が捉えられたのです。

8コマで構成されたこの映像は、2012年12月10日に10時間以上をかけて撮影されたものです。8つのコマはそれぞれ地図投影法が用いられた16の静止画から成っており、出来上がった映像はすなわち、トータルで128もの静止画をつないでいることになります。

動画の色は研究者らが割り当てたものであり、実際に人の目が見た場合の色とは異なるものです。土星の北極点やヘキサゴンは、人間の目にはゴールドあるいはブルーのような色味に感じられるでしょう。そのナチュラルカラーは、NASAのフォトジャーナルにて確認することができます。

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reference: solarsystem / written by なかしー

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