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謎が深すぎる。植物すらいないハワイ溶岩で唯一生き延びる「溶岩コオロギ」 (2/5)

2021.07.16 Friday

2019.03.31 Sunday

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噴火時にのみ出現 ミステリアスな「生粋のハワイっ子」

島民たちは、噴火が起きるとūhini nēnē peleがすぐに姿を現すところを昔から目撃していました。ですが、専門家による正式な調査を行われ、学名が与えられたのは1978年のことです。
溶岩コウロギの調査を最初に行った昆虫学者フランク・ハワース氏は、空のワインボトルの中に生乳チーズを入れて即席で作った罠を仕掛けました。チーズの強烈な臭いにおびき寄せられて、6日間で153匹の溶岩コオロギが捕獲されました。
Credit: pixabay
その結果、溶岩の噴火後、他の生物が溶岩原に現れる3ヶ月も前に、溶岩コウロギが溶岩原に姿を現すことが判明。風が運んでくる腐敗した植物の残骸を食べ、アルブミンと呼ばれるタンパク質を含む海の泡をすすりつつ、かろうじて生きながらえる姿には、厳格ささえ湛えています。
やがて溶岩原の上に植物が芽吹き始める頃、溶岩コオロギはどこへともなく姿を消します。噴火が起きていない時に彼らがどこで暮らしているのかは、まったく分かっていません。

次ページ「開拓者らしさ」は皆無!?

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