すべての円盤銀河が10億年で1周することがわかる

science_technology 2018/03/15

Hubble Spies Charming Spiral Galaxy Bursting with Stars

まるで「時計じかけの銀河」。

3月9日にThe Monthly Notices of the Royal Astronomical Societyに掲載された研究によると、すべての円盤銀河はその大きさや質量にかかわらず10億年ごとに一回りすることが発見されました。

電波天文学研究国際センター(ICRAR)の天文学者ゲルハルト・モイラーは「スイス時計ほど正確ではありませんが、円盤銀河の最末端にあなたが居座れたとすると、一周するまでに10億年かかるでしょう」と述べ、この発見が大きなものだとしています。

発見のきっかけとなったのは、数多くの銀河の円盤の外側にある中性水素視線速度を計測したことです。こういった銀河は大きさと回転速度の両方で30までの倍率を上限にして異なっていますが、視線速度の測定結果を使うことで、対象銀河の周回期間を計算できます。その結果、円盤銀河の外周部が一回転するのにおよそ10億年かかることがわかったのです。しかし研究者たちは、この時計のような回転周期が円盤銀河の普遍的な特性であることは、さらなる研究で確かめる必要があるとしています。

A Hubble Study of the Peculiar Asymmetry of NGC 949

また研究者たちは、こういった銀河の外周部には若い星と星間ガスの密度の薄い集団だけが見つかることを期待していましたが、その代りに発見されたのは、若い星と星間ガスの他に、たくさんの年老いた星の集団だったようです。

モイラー氏は「これは重要な発見です。というのも、どこが銀河の境かを知ることで、天文学者の観測に制限を与えられ、時間やコンピューターの計算力を無駄にしなくて済むのです。この研究のおかけで、銀河が10億年で一回転することがわかりました。そして同時に、その境界に星間ガスと若い星と年老いた星の両方が混在することもわかったのです」

Credit: Wikipedia / SKA完成予想図

2020年には新世代の電波望遠鏡、スクエア・キロメートル・アレイ(SKA)の運用が開始される予定で、銀河などの観測データを多く生み出すと考えられています。その中で、研究者たちが銀河の境界を見分ける良いアイディアを持ったことは、調査に必要な計算効率の向上に貢献するでしょう。

 

via: Astronomy/ translated & text by Nazology staff

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