6600万年前に地球上の生物75%を死滅させた「小惑星の衝突」の際の化石を発見

history_archeology 2019/04/02
Credit: Robert DePalma / University of Barkeley
Point
■米国ノースダコタ州で、約6,600万年前にユカタン半島に衝突した小惑星により被害を受けた多くの生物の化石が発掘された
■衝突により生まれた大津波により、多くの海中生物が陸地に投げ出され、テクタイトの雨に打たれたと考えられる
■当時地球上の生命の75%が死滅したとされており、これらの化石はそんなビッグイベントについて知る重要な手がかりとなる

「衝突」の直後について知る、貴重な手がかりです。

およそ6,600万年前、恐竜の絶滅につながったとされる小惑星の衝突により、陸地に打ち上げられたとみられる生物たちの大量の化石が、ノースダコタ州の氾濫原にて発掘されました。

Credit: Robert DePalma / University of Barkeley / 化石から尾ひれ背びれがくっきりと浮かび上がる

衝突場所の数千マイル先を襲う大津波

見つかった生物の種類は多岐にわたります。化石化した魚、植物、ほ乳類、昆虫、海生爬虫類、そして中にはトリケラトプスのものもあり、それらは地層の中に重なるように並んでいるところを発見されました。

化石がみつかったのは、小惑星の衝突場所であるメキシコのユカタン半島から数千マイルも離れた場所ですが、その衝撃が大きな津波を生み出し、付近の川の流れを逆流させ、チョウザメなどといった大量の生物を陸地に打ち上げたことが考えられます。

Credit: dailymail / 小惑星が衝突した「ユカタン半島」と化石が見つかった「ノースダコタ州」は遠く離れている

砂の上に打ち上がった魚たちは、その後空から降り注ぐ高速のテクタイト(衝撃で溶けた岩などが上空で急速に冷え固まったもの)と呼ばれるガラスのビーズに体を打たれたとみられています。

また、化石の状態からテクタイトは最初の地震波の後10~20分もの間地表に降り注ぎ続けていたことが分かりました。そしてその後に2度目の地震波が届き、これにより魚たちが砂や砂利に埋められたことが考えられます。

Credit: Robert DePalma / University of Barkeley / 「テクタイト」と呼ばれるガラスのビーズ

地球上の生命「75%」が死滅した衝撃

これらの貴重な化石を発見したのは、The Palm Beach Museum of Natural Historyの学芸員を務め、カンザス大学の学生でもあるロバート・デパルマ氏らによる研究チームです。デパルマ氏は2013年から「白亜紀の墓地」として知られるヘルクリーク累層の発掘作業を始め、以来この場所で多くの貴重な発見に立ち会っています。

研究者らは、小惑星の衝突から10分以内にはヘルクリーク累層に地震波が届いていたと見積もっており、その間中ずっと、テクタイトが時速100~200マイルのスピードで降り注いでいたことが考えられます。

Credit: Robert DePalma / University of Barkeley / 発掘作業をおこなったウォルター・アルバレス氏とロバート・デパルマ氏

また、化石が見つかった地層は、地球上ではレアな金属とされるイリジウムが豊富な地層により封をされた形となっていました。イリジウムは、小惑星や彗星に含まれていることが多い物質として知られており、中生代と新生代(白亜紀と第三紀)の境目に相当する「K-Pg境界」の判別にも用いられます。

およそ6,600万年前に、現在のメキシコのユカタン半島を襲い巨大なチクシュルーブ・クレーターを生み出した小惑星の衝突は、当時の地球上の生命のうち、およそ75%を死滅させる大量絶滅を引き起こしたと考えられています。

 

私たちが生きている間に、このような惨劇が再び起こらないとも限りませんが、もしこれがエイプリルフールの冗談ではなく現実に起こったとすれば、私たちは潔く諦めて、来世に期待するしかないでしょう…。

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reference: physdailymail/ written by なかしー

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