とことん光るタイプ。恒星も光を反射していることを発見!

space 2019/04/03
スピカ / Credit: Stephen Rahn/Flickr/CC0
Point
■光を生み出している恒星の光の中に反射光が含まれていることがわかる
■連星系であるスピカの偏光を調べることで、反射光が2、3%含まれていることがわかる
■反射光の測定から、公転の向きや各恒星の質量を知ることができる

恒星さん、めっちゃ仕事してます。

宇宙に光を撒き散らしているのは、すべて恒星です。惑星や衛星、チリやガスは、その光を反射することで光って見えるのですが、なんと光を発している恒星もまた、光を反射していることがわかりました。

恒星の発する莫大な光に比べると、反射光はあまりに弱く、これまで気づかれなかったようです。

新たな研究では、連星系から届いた光の偏光を調べることで、その中に反射光が含まれていることを発見しました。論文は「Nature Astronomy」で発表されています。

Polarized reflected light from the Spica binary system
https://www.nature.com/articles/s41550-019-0738-7

連星系の光の偏光を調査

今回の研究で注目されたのは、乙女座領域の250光年に位置する連星、スピカです。2つの恒星が互いを4日周期で周っていることがわかっています。お互いの距離が近く、とても熱いため、見た目で2つの星を識別することはできません。しかし、光のスペクトルを見ることによって、個別の星を見分けることができます。

研究者たちが注目したのは光の波の振動面、つまり偏光です。光源から発される光は通常、偏光面が限定されておらず、あらゆる偏光の光が混ざっています。しかし、金属以外の表面で反射した光は、一つの平面上の特定の偏光を持つ光となります。

そしてスピカの偏光を観測したところ、反射が起こっていることが明らかになりました。そこで、コンピュータモデルを作り、何が起こっているのかを調査したのです。

その結果、シミュレーションモデルにより予想された偏光と、観察によって得られた結果が一致しました。モデルによると、例えば太陽が反射する光は、到達した光の内、0.1%以下となります。しかし、スピカのようなもっと温度が高く2万Kから2万五千Kもある星だと、2,3%と高い反射率となります。

単独の恒星では観測不可能だけど…

春の大曲線 / Credit: ぐんま天文台

スピカの光の中で、反射光の占める割合は2,3%に過ぎないのですが、高い偏光を示すために簡単に識別できるのです。研究者たちは、偏光を簡単に観測するために、独自に精度の高い旋光計を作っています。

この発見により、連星系を調べるための優れたツールを手にしたことにもなります。例えば偏光を元にした観測で、スピカの回転方向が時計回りであることを確認できました。また、連星系の各恒星の質量を決めるためにも使えます。

ただ、単独の恒星についてはこのような観測を行うことはできません。近くに強い光源がないために、検出できるほどの反射光が出ていないからです。

しかしすべての星の内、85%は連星系です。私たちの太陽もかつては、連星系だったといいます。天文学者たちの信じるところでは、全てではなくても多くの星は連星で生まれ、後に相手を失うことで単独の恒星になるのです。

研究者たちは、この方法を使って他の連星系でも通用するのかを確認して、研究法を確立する予定です。

 

すでに光っているものが、さらに反射光まで出しているとは盲点でした。よく考えると、恒星も物質でできているため、光を反射するのも当然です。それに気づいたこともすごいですが、光を見分ける方法を考え出して証明できてしまうこともまたすごいです。新しい観測法が生まれたことで、また星々の秘密が明らかになっていきますね。

暗黒物質を含まない2つ目の銀河が発見される

reference: Science Alert / written by SENPAI

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