死んだ恒星を周回し続ける惑星を発見!

space 2019/04/06
Credit: Mark Garlick/University of Warwick
Point
■寿命を終えた恒星は、約100倍に膨張し、周りの惑星を巻き込みながら崩壊していく
■天文物理学者たちが、白色矮星を周回し続ける微惑星を発見
■今回発見された微惑星は、なんと重力の大きい白色矮星すぐ近くを周回している

この惑星の逞しさよ…。

イギリス・ウォリック大学のクリストファー・マンサー氏率いる天文物理学者たちは、死滅した恒星を周回する微惑星を発見しました。その微惑星は、自身の太陽の死を乗り越え、寿命を終えた太陽「白色矮星」を周回し続けているようです。

研究の詳細は、4月5日の「Science」に掲載されています。

A planetesimal orbiting within the debris disc around a white dwarf star
http://science.sciencemag.org/content/364/6435/66

寿命を終えた恒星は白く輝く白色矮星に

Credit:pixabay

恒星が寿命を終えて死滅すると周りの惑星も巻き込むため、これまでは「恒星を周回する惑星は粉々に滅びてしまう」と考えられていました。しかし今回の発見により、私たちの太陽系への考え方が変わるかもしれません。

太陽のような恒星には寿命があります。中心にある水素燃料を使い果たした恒星は、約100倍もの大きさに膨らみ、周りの惑星を巻き込みます。その後、膨張した恒星の物質やエネルギーがなくなるまで原子融合し続け、最後に崩壊してしまうのです。

崩壊した恒星は、白く輝く白色矮星になります。そして白色矮星の強い重力のため、近づいた惑星は次々と飲み込まれていきます。周りの星々を飲み込み続ける白色矮星は、まるで「孤独な屍」…今まではそう思われていました。

白色矮星を周回する微惑星を発見

白色矮星を囲む破片やダストのイメージ / Credit: Mark Garlick/University of Warwick

イギリス・ウォリック大学のクリストファー・マンサー氏率いる天文学者たちは、世界最大の光学望遠鏡を用いて、白色矮星を囲むデブリ円盤を観察しました。デブリ円盤とは、岩石の破片やダストが惑星の周りに形成する円盤のことです。

すると、円盤内が2時間ごとに明るくなったり暗くなったりを繰り返していることが判明。この規則的な光の明暗シグナルの正体は、一体何なのでしょうか?

実はこの規則的なシグナルは、白色矮星を周回し、ガスを吹き飛ばす微惑星や惑星の破片によってのみ発生するもの。つまり、死滅した恒星を周回する微惑星が存在するという証拠に他なりません。

しかも、発見された微惑星の軌道期間はなんと2時間。非常に短い期間で周回しているということは、それだけ白色矮星の近くに微惑星が存在しているということです。

 

強い重力を持った白色矮星のすぐ近くに微惑星が存在しているという今回の発見は、今までの私たちの太陽系に関する考え方を一新させるものでしょう。もしかすると、白色矮星の周りに何十億年も惑星が存在し続けているのかも…?

褐色矮星と恒星の境界線が変わるかもしれない新たな発見

reference: sciencenews, sciencealert / written by やまりえ

SHARE

spaceの関連記事

RELATED ARTICLE