木星よりスゴイ!木星の質量の13倍もある系外惑星が発見される

space 2019/04/14
Credit: Leandro Almeida
Point
■死んだ白色矮星と赤色矮星のペアによる連星で惑星が探索された
■軌道周期の変動は、木星の13倍の質量の惑星を表していたが、磁気活動周期の影響も除外できない
■軌道周期と磁気活動周期を調べた結果、それぞれ17年と600日であり関連性は見られなかった

珍しい環境で系外惑星が見つかりました。

単独の恒星を周る系外惑星は、4000個あまり見つかっています。2011年のはじめに、NASAのケプラー宇宙望遠鏡が、若い連星の周りを周る系外惑星を初めて見つけました。

今回ブラジル人天文学者が初めて見つけたのは、進化が進み片方が死んだ連星における、系外惑星です。研究成果は、「Astronomical Journal」で発表されています。

Orbital Period Variation of KIC 10544976: Applegate Mechanism versus Light Travel Time Effect
http://iopscience-iop-org-443.webvpn.jxust.edu.cn/article/10.3847/1538-3881/ab0963/pdf

惑星を探したのは、KIC 10544976と名付けられたはくちょう座の連星系です。連星系のそれぞれの星が食を起こすタイミングや、軌道周期には変動が見られることが分かっています。

連星で軌道周期の変動が起こるのは、3つの天体それぞれの重力が影響しあい、3つで共有する重心を周るからだといいます。

しかし、軌道周期の変動だけでは、連星系において系外惑星が存在する証拠としては不十分でした。なぜなら、連星の磁気活動が周期変動するからです。太陽の磁気変動は11年周期でおこり、磁気嵐や黒点の数や大きさの増加や減少を引き起こします。

連星において、磁気の変動は軌道周期の変化も引き起こします。その原因は専門用語で「アップルゲートメカニズム」と呼ばれています。

Credit: depositphoto

KIC 10544976の軌道変化が、この磁気変動による影響のみによって起こっているという仮説を否定するために、食のタイミング変動と、連星の生きた方の星における磁気活動の周期を調べました。

KIC 10544976は死んだ星である白色矮星と、生きていて磁気活性のある赤色矮性からなっています。これらの星の観測データは、地上の望遠鏡で2005年から2017年まで、ケプラー宇宙望遠鏡で2009年から2013年までのものが存在します。このデータ量は同種の星系に見られないほど豊富であり、軌道周期変動と磁気活動周期を計算することが出来ました。

解析の結果、赤色矮星の磁気活動周期の長さは600日であり、恒星の質量から推定されるものと矛盾しませんでした。連星の軌道周期の推計は17年となりました。

つまり、磁気活動の周期だけで、軌道周期の変動が起こっていないことが示されたのです。それよりも、木星の13倍の質量のある巨大惑星が、連星を周っているとしたほうが一貫性があります。

この惑星がどのようにして形成されたのかはわかっていません。一つの仮説は、連星が生まれる過程で同時に生まれたというものです。その場合第1世代惑星ということになります。

もう一つの仮説は、白色矮星ができるときに吹き飛ばされたガスによって出来たもので、第2世代惑星であるというものです。

Credit: depositphoto

確かめるためには、20m級の巨大望遠鏡が必要となりますが、まだそのような望遠鏡は存在しません。その一つが巨大マゼラン望遠鏡(GMT)で2024年に可動が始まると予想されています。

片方が死んだ連星系での惑星といわれると、特殊に思えますし、木星質量の13倍の惑星に生命がいるとも思えません。しかし、そういった環境で生まれた他の惑星においては生命の可能性も考えられます。特殊な事例から、新たな発見が起きることもあるのです。

referenced: EurekAlert! / written by SENPAI

SHARE

TAG

spaceの関連記事

RELATED ARTICLE