人間だって光る。ヒトの「生物発光」が初めてカメラに捉えられる

chemistry 2019/04/23
Credit: PLoS ONE
Point
■世界で初めて、人間による「生物発光」の様子が高性能カメラによって撮影された
■すべての生物は細胞の呼吸によって微弱な光を放っており、人間は夕方付近に最も強い光を放っていた
■ホタルや深海魚ほどの光の強さを持たない人間の生物発光は、進化の過程で獲得したものではない

みよ、これが人間の「生物発光」じゃ〜!

これまでも、すべての生物が細胞の化学反応により少量の光を放っていることは知られていた。しかし、人間による発光がカメラに収められたのはこれが初めて

「オーラがある」「カリスマ」みたいな人は、もしかしたら多めに光ってる説ある(ない)。

Imaging of Ultraweak Spontaneous Photon Emission from Human Body Displaying Diurnal Rhythm

https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0006256

ホタルや深海魚の「光」とは性質を異にする

東北工業大学による研究では、数日間ボランティア参加者の上半身を超高感度カメラによって撮影し、1日24時間のサイクルの中で発される光の量の変化を測定した。

その結果、人間は夕方頃に最も強い光を発し、夜間に最も光が抑制されていることが分かった。また、最も光り輝いていた体の部位は「頬」「額」「首」といったパーツだ。

Credit: pixabay

しかし興味深いことに「最も光っていた部位」は、サーモグラフィーで最も高い熱を示すエリアとは一致していないらしい。

人間が発する光は、人間の目によって知覚することが可能な強さのおよそ1/1000だ。ここまで低いと、ホタルのように交尾相手を惹き付けることもできない。できても困るが。

とにかく、進化の上で必要になったものとは考えられないのだ。

生物は細胞の呼吸によって「光る」

では、なぜこのような生物発光が起こるのだろうか。実は、すべての生物における代謝反応の副産物なのだ。

生物発光は、細胞内の呼吸によって生成される非常に反応しやすい性質を持つラジカル(フリーラジカル)によって引き起こされているものだ。そうした分子が「蛍光色素」という化学物質と反応を起こすことで、光子を放出する。

Credit: pixabay

人間による生物発光については、その現象の存在が疑われることもあったが、今回の研究によって、高性能カメラによる紛れもない証拠が得られることとなった。

 

この発見がどのように応用され、私たちの生活に役立てられるかは分からないが、今回の研究は、少なくとも人間の体にはまだまだ多くのサプライズが潜んでいることを示してくれた好例といえよう。

 

reference: theguardian / written by なかしー

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