【未来予測】自動運転で交通渋滞が悪化?解決の鍵は「通行料制度」かも

technology 2019/04/29
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Point
■自動運転が交通渋滞を悪化させるという説が浮上
■自動運転車は、駐車料金を払ってまで駐車するより、通りをエンドレスに流し続ける方を選択する
■通行料制度をうまく組み合わせることで、自動運転車による交通渋滞の悪化が避けられるかもしれない

自動運転車の実用化、これはアメリカでの予測だが…。

ハンドル操作をしなくても、ゆったりと座席に腰掛けているだけで目的の場所まで連れて行ってくれる自動運転車。すごく便利だし、楽ちんだ。この連休で「もう長距離運転なんてコリゴリ!」という思いをしている方もいるだろう。
でも、一旦冷静になって考えてみよう。自動運転は私たちの移動を速めてくれるだろうか?交通渋滞を招いて、余計に時間が掛かってしまうかもしれない。

駐車料金を払うよりも… 延々と通りを徘徊し続ける自動運転車

カリフォルニア大学サンタクルーズ校のアダム・ミラードボール氏は「自動運転が交通渋滞を悪化させる」と言う。同氏は「Journal of Transportation Policy 」の中で、自動運転車の普及にともなって交通量が指数関数的に増えることを予測している。

自動車は、バス・トラム・電車といった公共交通機関と比べてかなりのスペースを占領するため、量が増えれば渋滞を引き起こしてしまう。

特に都市圏では、タクシー利用者の増加が深刻な交通渋滞を招いている。ウーバーはすでに自動運転車による走行実験を始めているが、もし実用化されれば、運賃はますます下がり、競争はさらに激化するだろう。そしてますます多くの自動車が道に溢れる…。

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しかも、問題は目的地に向かっている時だけではない。それ以外の時間は、車庫に帰るか、どこか別の場所に停まるか、通りを流すか、のどれかを行う。自動運転車は、わざわざ駐車料金を払ってまでじっと停まっているよりも、通りをエンドレスに流し続けるのではないかということだ。

通行料制度と自動運転は相性抜群

そこで、ロンドン、ストックホルム、シンガポールといった大都市で採用されている通行料制度に目を向けてみよう。

通行料制度とは、都市に特定のゾーンを設定し、そこに進入する車両に対して一律または変動制の通行料を課す制度だ。車両に付けられた入域許可証や応答装置をカメラなどで記録することで、通行を管理する。

他の都市でも、ここ数年でこの制度を取り入れようという動きがあるが、投票者の反対により導入が見送られている。確かに、それまで無料だったものにお金を払いたがる人はいないだろう。

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ところが、この通行料制度と自動運転車の相性が良さそうなのだ。特に変動制の通行料が課される場合、自動運転車は通常と異なる意思決定をしそうだ。つまり、高い通行料を払ってまで、意味もなくぐるぐると通りを周るよりも、その辺りにしばらく駐車して、渋滞を緩和することを選ぶことだってできるというわけだ。

通りの交通量が増えるほど通行料は上がるため、自動運転車はその通りを避けようとするだろう。その結果、通りはスムーズに流れ始める。

通行料制度は、特定の時間帯に、特定の道路に、最適な数の車両が走行できるようにしてくれる市場ベースでの「調整器」として機能するだろう。大切なのは、車のための都市ではなく、市民が暮らしやすい都市を目指すことだ。

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reference: techcrunch / translated & text by まりえってぃ

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