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「月は収縮している」とNASAが発表

space 2019/05/15
Credit: pixabay

Point

■アポロ計画で設置された計測器から、月でも地震が発生していることが分かった

■月の地震は月が収縮することでできた断層の活動により発生していると考えられる

■さらなる調査のため、トランプ政権はNASAに宇宙飛行士を再び月に送り込むことを要請している

NASAのデータが衝撃的な事実を明かした。

「月」には現在も生きた断層があり、月の地震「月震」が観測できる。そして、月は現在収縮しているというのだ。

この驚きの報告は「Nature Geoscience」に掲載されている。

Shallow seismic activity and young thrust faults on the Moon
https://www.nature.com/articles/s41561-019-0362-2

月は生きている!?

月で地震が起きているという事実は、アポロ計画の際に月に設置された計測装置の記録より発見された。

その記録によると、地質学的に月は活動的であると推定されるのだ。

月が収縮している事は、観測からも明らかにされている。月が縮んだことにより表面がよれて盛り上がった断層も確認されているのだ。

さながら、しわしわに縮んだ干しぶどうのような状態だ。

今になってこのような報告が行われたのは、過去のアポロ計画による観測データと、月の観測データを結びあわせて解析できるアルゴリズムが開発されたためだ。

これにより、月震の原因などを知るための大きな手がかりが得られるようになった。

Credit: NASA/GSFC/Arizona State University/Smithsonian

声明の中でメリーランド大学の地質学者であるニコラス・スキマー氏は、「断層が今でも活動している可能性は非常に高いでしょう。地球以外の場所で活動している断層はめったにお目にかかれないので、これらの断層が今なお月震を作り出していると考えるとワクワクします」と語っている。

断層近くで月震を観測

Credit: NASA

これまでの観測された28回の月震の内、8回の月震については、月表面の断層で起こった可能性が高い。

月震のほとんどは地球から遠い軌道を通っているときに起こっており、地球の重力が原因で表層の分断が発生している可能性が考えられる。

研究の筆頭著者であるトーマス・ワッターズ氏は、「8つの月震は、月の収縮や地球重力の影響で表面断層がずれることで引き起こされた可能性が非常に高いです。アポロ計画の計測記録は、月の縮小や月の断層が活動していることを示していたことになります」と語っている。

毎日顔を出す月は何となく親近感があり、そのすべてを知っているような感覚に陥ってしまうが、実際に私たちが月について知っている情報はほんの僅かなものだ。

こうした研究を通して月の地層などについての理解が深まっていけば、私たちが夢見る「月移住」の日も近づいてくるのかもしれない。

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reference: independent / written by なかしー, edited by KAIN

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