ビールがさらに美味しく安くなる。そう、ゲノム編集ならね

life 2018/03/21

ビールの独特の苦さや風味に欠かせない「ホップ」。

これを用いることなく、もっと美味しく、さらに安いビールが味わえる日がくるかもしれません

カリフォルニア大学の生物学者チームが、ホップを使わずしてその香りや味が楽しめる方法を開発しました

研究者たちは、酵母株に特別な処理を加えることで、ホップと同様の働きをさせることに成功しました。そして驚くべきことに、サンプルを試飲した人たちは、そのビールが実際にホップを用いて作られたビールよりも「ホップの風味が強い」と結論づけたのです。

研究を行ったのはカリフォルニア大学のチャールズ・デンビー教授らのチーム。彼らは、この技術を開発するために、CRISPR-Cas9とよばれる比較的安価なゲノム編集ツールを使いました。CRISPR-Cas9とは、DNA二本鎖を切断してゲノム配列の任意の場所を削除、置換、挿入することができる新しい遺伝子改変技術です。

Credit: REUTERS / CRISPR-Cas9 : Word における「検索と置換」のような働き

この研究の中で、デンビー氏らはCRISPR-Cas9を用いて、4つの異なる遺伝子を酵母株に加えました。そのうち2つは「リナロール合成酵素」と「ゲラニオール合成酵素」とよばれるもので、多くの植物において香りを発生させる酵素として知られています。今回の研究では、それぞれミントとバジルから抽出しました。残り2つの遺伝子は、「リナロール合成酵素」と「ゲラニオール合成酵素」を作り出すために必要とされる分子を生成するために使われるものです。

彼らはカリフォルニア大学のチャールズ・バンフォース教授に、研究によって作られた菌を用いて実際にビールを作ってもらいました。その工程では、初期の段階のみ実際のホップが用いられています。そして、バンフォース教授が27人の醸造所の職員を対象に「目隠しテスト」を行ったところ、研究者たちにとって嬉しい結果が出ました。新しく開発されたビールの方がより「ホップの風味が強い」とされたのです。

この研究の意義は、ビールの味だけにとどまりません。実際のホップを用いてビールを作るには、多くの資源を必要とします。たとえば、水に関していえば、1パイント(約473ミリリットル)のビールのために50パイントもの水が必要となります。

デンビー教授は、「この技術を用いて、より少ない資源でよりおいしいビールを作ることができれば、それは誰にとっても喜ばしいことでしょう」と語っています。

 

コストも安く味もおいしい。まさしくみんなにとって「ホッピー」なニュースですね!

 

via: dailymail / translated & text by Nazology staff

 

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