AIが人間には見つけにくい未知のウィルス6000種を特定

science_technology 2018/03/22
Credit: Sebastian Kaulitzki/SPL/Getty

機械学習を使ったAIによって、およそ6000種類の新しいウィルスが発見されました。この研究によって、未だ解明されていない地球上に存在するウィルスの多様性を研究できる新たなツールが示されたことになります。

ウィルスは多くの健康問題や、ゴミの分解などに関わっていますが、その研究は容易ではありません。というのも、ほとんどのウィルスは研究室で培養できないからです。その解決法として提唱されているのが、メタジェノミクス。メタジェノミクスとは、環境から得られたサンプルから、色々な生物が混ざった集団のゲノムの配列を解析すること。この方法では、ウィルスや細菌を同定するための標識となる配列を知っていなければなりません。ワープロで見つけたい文章を探すのに、対象に含まれる単語で検索するようなものです。そこで、その特徴をとらえるために、機械学習が使われたのです。

Credit: PIxabay

今回の研究で使用されたのは、イノウィルス科(Inoviridae)のウィルスです。イノウィルスとは細菌に寄生するウィルスで、基本的に人間には感染しませんが、感染したコレラ菌は毒性が増し、宿主の人間に影響を与えることもあります。

AIの機械学習では2つのデータ・セットが使われました。まず正解データとして、既知のイノウィルスの805のゲノム配列を与えます。そして不正解データとして細菌や他のウィルスからの2000のゲノム配列を与え、AIに新しいイノウィルス科のウィルスを特定させました。

この学習を終えたAIに膨大なメタジェノミクスデータセットを与えた結果、10,000のイノウィルスゲノムを取り出し、異なる種を示すグループに振り分けることに成功しました。これまで特定されていたイノウィルスは100種であり、そこから約6000種もAIが発見したということは、非常に有意義なことだと考えられます。

 

AIがテレパシーも可能にしようとしているこの時代。人間も、AIに負けないよう頑張らないとならないようです。

 

via: nature / text & translated by nazology staff

 

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