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飼い主がストレスを感じると犬のストレスレベルも上昇する

2021.01.28 Thursday

2019.06.08 Saturday

Credit: pixabay

Point

■飼い犬が飼い主の不安やストレスを敏感に感じ取ることが明らかになった

■飼い主の髪の毛に含まれるコルチゾールの値が高いほど、飼い犬の毛に含まれるコルチゾールの値も高い

■飼い主の性格、特に神経質さの程度も、犬のコルチゾール値に影響

「犬は飼い主に似る」はガチっぽい。

最近の研究で、飼い犬が飼い主の不安やストレスを敏感に感じ取ることが明らかになった。犬に対する「お前は気楽でいいよなぁ」なんていうボヤきは、とんだお門違いかもしれない。

研究を行ったのは、リンショーピング大学(スイス)で動物の行動を研究するリサ・ロス氏ら。論文は、雑誌「Scientific Reports」に掲載されている。

Long-term stress levels are synchronized in dogs and their owners
https://www.nature.com/articles/s41598-019-43851-x

飼い主と飼い犬のコルチゾール値が相関

研究チームは、25匹のボーダーコリーと33匹のシェットランド・シープドッグ、それにその飼い主を対象に、ある調査を行った。飼い主と犬の毛髪に含まれるストレスホルモン「コルチゾール」の量を比較したのだ。飼い主はすべて女性で、犬はすべて室内で飼われていた。

ボーダーコリー / Credit: pixabay

コルチゾールは血液中を循環し、その痕跡を毛髪に残していく。長い時間を掛けてコルチゾールを蓄積した毛の1本1本は、その個体が感じるストレスの生物学的記録になる。研究チームは、2017年と2018年のそれぞれ冬と夏に、犬とその飼主の皮膚近くに生えた毛を一部切り取り、コルチゾール値を計測した。

その結果、飼い主の髪の毛に含まれるコルチゾールの値が高いほど、飼い犬の毛に含まれるコルチゾールの値も高いことが明らかになった。この相関は季節を通じて維持されたが、冬場は犬のコルチゾール値が上昇した。

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