火星に生命がいる証拠かも!? 史上最高のメタンガス数値が検出される

space 2019/06/26
Credit:depositphotos

Point

■探査車「キュリオシティ」により、火星史上最高のメタンガス数値(21ppb)が検出された

■メタンガスは生物によって作り出されるため、火星地中に微生物が存在する可能性も考えられる

■一方でメタンガスは化学物質の相互作用でも発生するため、生命が存在するとは断言できないとのこと

地中に微生物が!? 火星で検知されたメタンの発生源を特定することに成功

まだ確定ではないけど、期待が高まるぞ。

NASAの発表で、火星探査車「キュリオシティ」が、調査中のゲール・クレーターにて21ppbのメタンガスを探知したことがわかった。

これほど強いメタン反応は火星上で初めてのことで、NASA研究チームも「地中に生物が存在する証拠となるかもしれない」と期待を寄せている。

メタン=生命? 地中に微生物が存在するかも

キュリオシティが火星に到着したのは2012年6月のこと。それ以来、キュリオシティは着陸場所のゲール・クレーター領域を数年に渡って探索し続けている。ゲール・クレーターはおよそ35億年前に形成され、直径154kmにも及ぶ巨大クレーターだ。

そんな場所でひとり黙々と探索作業をしているキュリオシティは、まるでディズニー映画のWALL・Eのようである。彼のそんな努力が実ったのか、ついに史上最高のメタン濃度を検出することに成功した。

孤独な働き者のキュリオシティ / Credit:pixabay

メタン検出はこれまでにも数回確認されており、2013年には5.8ppbのメタンガスが探知されている。ところが、今回のように突発的に濃度の高いメタンガスが検出されたという事実はかなり重要である。

なぜなら、メタンは生きている生物によって作り出されると考えられるからだ。もしメタンガスの湧出源を突き止めることができれば、そこに火星史上初の微生物が発見される可能性がある。

地表面での生活を困難と見て、ゲール・クレーター内部をシェルター代わりにしている微生物が、今もそこに生息しているかもしれないのだ。

生物以外の可能性も

ところが、喜ぶのはまだ早い。メタンガスの発生原因は微生物以外にも十分に考えられる。

NASAゴダード宇宙飛行センターの火星研究者ポール・マハフィー氏は「今回の観測数値から推測すると、メタンガスが生物学的な原因で発生しているとはまだ断言できない」と話す。

メタンガスを所有する太陽系惑星は他にもあり、その多くが生物以外の発生源に由来しているそうだ。

例えば、木星や土星のメタンガスは化学物質の相互作用により生じている。冥王星には凍った状態のメタンが存在し、土星の衛星タイタンには液体状になっているメタンの湖があるという。これらはすべて生物由来でないことが分かっている。

このように化学物質が原因で発生するメタンガスというのは太陽系においてまったく珍しくないのだ。

Credit:pixabay

その中で唯一、生物由来で発生しているメタンガスが存在するのは地球である。2011年に調査された地球上のメタンガス平均値は1800ppbに達しており、その90〜95%が生きている生物やその死骸から放出されている。

火星も今後の調査により、メタン発生原因が微生物であると特定されれば、地球以外に生命が存在する2番目の太陽系惑星となることが期待される。

 

メタンガスの数値を考えると、微生物の数は極めて少ないのかもしれない。いずれにせよ「いるのか、いないのか」。それが問題なのだ。

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reference: sciencealerttheguardian / written by くらのすけ

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