水が全くない砂漠の中でも水を生成できる技術が開発される

science_technology 2018/03/23
Credit: Pixabay

水が全くない砂漠の中でも水を生成できる技術が開発されました。

MITの研究チームが、砂漠の中でも空気中の水分から水を生成する装置を開発することに成功したと、科学誌Natureで発表しました。

この装置は、MOF(有機金属構造体)と呼ばれる人工的に合成された多孔質体を用いることで、空気中の水分を水に変えることができます。なんと空気中の水分が10%(日本の平均湿度は60%〜70%)という非常に乾燥した砂漠地域でも利用できるのです。また生成された水は不純物を含んでおらず、非常に優れた水生成装置となっています。

Credit: MIT / MOF / ちょっとグロテスク。

上記のトライポフォビアの人がゾッとしそうな装置で使われているのが、MOF。スポンジのような構造をしており、非常に多くの表面積を持っていて、活性炭やゼオライトのように吸着性に優れています。今回の装置では、MOFの中の化学物質の構造を変化させ、水を吸着できるようにしました。

この装置の水の生成方法は、温度差を用います。MOFの黒く塗った部分が熱を吸収すると、温度が上昇し、他の部分は外気と同じ温度なので、その温度差によって空気中の水分が水となるのです。これは、窓の結露と同じ仕組みです。

MOFは太陽光発電で動き、ポンプや圧縮機を取り付ける必要がありますが、低湿度で日光が強い場所で操作せずに動かせることが利点です。また、最新型では豊富なバイオマスや無駄な熱など、簡単に手に入る熱資源を活用することでも動作します。

ただ今回のテスト装置は試験的なもので、まだ数ミリリットルしか水を生成できません。研究チームのエブリン・ワンは、「今後数リットルの水を作り出す装置へと規模を大きくしていき、効率化も行っていきたい」と述べました。

実験では、アメリカの中でも乾燥が強いアリゾナ州で成功しています。将来的に、砂漠地域に住む人たちの水不足問題の解決に向け、大きな期待が寄せられています。

 

via:Daily Mail,MIT News/ translated & text by Nazology staff

 

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