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水素燃料で動く史上最大の「水素飛行機」がテスト飛行に成功

2021.01.27 Wednesday

2019.08.16 Friday

Credit: ZeroAvia

Point

■水素燃料を用いたゼロ・エミッション飛行機として史上最大のものが、実際の飛行テストに成功

■技術提供をしたZeroAvia社は、2022年に20座席の飛行機に最長800kmの飛行が可能なパワートレインの供給を予定している

■環境に優しくコスト削減にもつながるため、航空産業の救世主となる可能性を秘めている

航空機の代替燃料は、車に比べるとまだまだ遅れているのが現状。しかしジェットエンジンの汚染を考えると対策は必須でしょう。

そこで昨今、航空機にもゼロ・エミッションの風を起こそうという動きが少しずつ出てきました。

そこで活躍が期待されているのが、水素燃料で動くZeroAvia社の「水素飛行機」です。

ゼロ・エミッションを実現

数ヶ月前の金曜日の午後、ZeroAvia社の水素飛行機が、カリフォルニア州の街ホリスターで6人乗りのテストに成功しました。

化石燃料の助けをまったく受けないゼロ・エミッションの飛行機としては、史上最大のサイズです。

同社は水素燃料で動く飛行機内部の電動パワートレイン(エンジンで発生した回転エネルギーを駆動輪に伝える装置)を開発して数年間、この新たな技術のテストをおこなってきました。

同社は2022年に、20座席の飛行機に最長500マイル(約800km)の飛行が可能なパワートレインの供給を予定とのこと。

Credit: ZeroAvia

航空業界は、年間でおよそ9億トンのCO2削減を迫られており、他のスタートアップ企業も技術改善に努めてきましたが、そのほとんどが電力を蓄えておくためのバッテリーの強化に頼ったものでした。

そんな中ZeroAvia社は、水素の利用にアドバンテージを見出します。同社の設立者でありCEOのヴァル・ミフタホフ氏いわく、水素燃料電池を用いたシステムは、現在利用されている最良のバッテリーの約4倍のエネルギー密度の実現が可能であるとのことです。

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