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どの言語でも情報伝達の速さは39bpsだった

2021.01.27 Wednesday

2019.09.05 Thursday

Credit: pixabay

Point

■世界で7000を超える言語ではそれぞれ、1単語の中に含まれるシラブル(音節)や情報量が異なる

■それぞれの言語について「同じ時間で与えられる情報量」を分析した結果、17の言語間に大差がないことが分かった

■これには「話すスピード」が関連しており、情報密度が薄い言語ほど話者は早口で言葉を発する

やはり日本語はヤバかった。 世界の言語難易度ランキング(英語圏)

世界は様々な言語にあふれています。海外旅行が好きな人にとっては、それが苦労の種であり、また異国を感じることができる魅力的なファクターでもあるでしょう。

しかし、リヨン大学の研究者らによる新たな研究が、実は言語間に本質的には大きな違いがないかもしれないといった可能性を示唆しています。研究は「Science Advances」に掲載されています。

Different languages, similar encoding efficiency: Comparable information rates across the human communicative niche

https://advances.sciencemag.org/content/5/9/eaaw2594

「情報量」という普遍的なもの

Credit: pixabay

大きな違いがないというのは、「同じ時間で与えられる情報量」といった観点で言語をみたときの話になります。

どんな言語でも「情報の伝達手段」といった役割を果たしていますが、その密度には大きな違いがあります。

世界中の言語の中にある「普遍的なもの」を見つけ出すために、研究者たちは大きな苦労を強いられました。7000を超える言語の中で、それらをつなぐ特徴などほとんど存在していないのです。

そこで研究者たちが注目したのが「情報量」といった要素です。1単語におけるシラブル(音節)の数は、言語によって大きく異なります。そのため、シャノンが提唱した情報理論における情報の含有量も、そこでは異なります。

たとえば英語には7000近くの独立したシラブルがありますが、日本語には数百しかありません。つまり、この違いによって両者がまったく異なる言語の響きを持つことになります。

次ページ「情報量」と「スピード」は表裏一体

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