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動くの!? 2020年にはブラックホールの「動画」が公開できると天文学者チームが明かす

space 2019/09/09
Credit: EHT Collaboration

Point

■史上初めてブラックホールの撮影に成功した科学者チームが、2020年にはブラックホールの「映像」が届けられると主張している

■彼らは地球上にある複数の電波望遠鏡をリンクさせ、巨大な仮想望遠鏡を構成することで、非常に高い感度と解像度を実現した

■撮影されたブラックホールは多くの宇宙ファンの心をつかんでおり、このプロジェクトにはさらなるファンディングが見込まれている

宇宙クラスタを歓喜させた、人類史上初のブラックホールの画像の撮影。専門家によると、私たちは遠くない未来にブラックホールの「映像」をみることができるようです。

イベント・ホライズン・テレスコープ・コラボレーション(EHT)」によって、すでに必要な観測は終わっており、現在大量のデータを処理中。2020年には、不明瞭ながらも最初の映像がお目見えできるとのこと。

「科学界のアカデミー賞」を受賞

プロジェクトを率いる天文学者、シェパード・ドールマン氏は、「10年以内にハイ・クオリティでリアルタイムのブラックホール映像が届けられると思います。そしてそれは、ブラックホールがどんな形をしているのかだけでなく、宇宙のステージでどんなふるまいを見せているのかをも明らかにするものです」と語っています。

また、4月にブラックホールの画像を公開した、世界中の347人の科学者たちから成るプロジェクトチームは、「科学界のアカデミー賞」とも呼ばれる基礎物理学ブレークスルー賞を受賞し、300万ドル(約3億2000万円)の賞金を手にしています。

Credit : breakthroughprize / 基礎物理学ブレークスルー賞のトロフィー

天文学者たちはかつて、ブラックホールに飲み込まれる光を検出することに成功しましたが、それは、光がどのような形をしているのかを確認できるほど明瞭なものではありませんでした。

その問題を乗り越えたのが今回のプロジェクトであり、地球上にある複数の電波望遠鏡をリンクさせることで、地球と同じサイズの口径を持つ仮想的な電波望遠鏡を構成し、非常に高い感度と解像度を実現したのです。

ブラックホール「動画」への挑戦

2000年代の終わりに向けて、彼らの努力は実を結び始めました。彼らはこの理論を証明するために、3つの望遠鏡を設置する許可を得ると、2008年には最初のブラックホールに関する観測をおこなっています。

そして2017年までには、チリ、スペイン、メキシコ、アメリカ、南極点に合計8つの電波望遠鏡を構えました。

彼らは「Messier 87(M87)」銀河内部のブラックホールの観測に加え、我らが天の川銀河の中心に存在する、「いて座A*」の位置にあるとされるブラックホールにも目を向けました。しかし、私たちの銀河に存在するブラックホールは動きが激しく、その観測は困難を極めています。

ドールマン氏は、「M87の周りの物質が、およそ1ヶ月周期で循環している一方で、いて座A*は約30分しかかかりません。一晩の観測中に、いて座A*は姿を変えてしまうのです」と説明しています。

Credit : NASA and The Hubble Heritage Team (STScI/AURA) / 銀河「M87」

ドールマン氏はまた、「2020年までに、画質の悪い最初の動画を見せることができるかもしれません」と語っています。また、そのためにはさらに多くの望遠鏡を、地球とその軌道に置くのが理想であるとのことです。

しかし、ドールマン氏はこの資金集めに自信を持っています。史上初めてM87の姿を捉えた彼らは、宇宙にロマンを抱く人々の心をもガッチリと捉え、政府のみならず、個人からのファンディングも大いに期待することができる状況なのです。

近年盛り上がりをみせるブラックホール界隈。わずか1年後の2020年に私たちは、新たなブラックホールの姿を目撃することができるのでしょうか。これが、実際にブラックホールを「画像」に捉えたチームの主張であると考えれば、信憑性は高いと考えていいでしょう。

あの世界初のブラックホール撮影チームが科学のアカデミー賞を受賞!

reference: yahoo / written by なかしー

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