観測史上初の快挙!110光年先の惑星に「水蒸気」が発見される

space 2019/09/13
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Point

■地球から110光年の位置にある太陽系外惑星「K2-18b」に、水蒸気が存在することが判明

■これまで数千近く発見されている系外惑星の中で、実際に水分が見つかったのは観測史上初のこと

■赤色矮星の周囲を33日周期で回転しており、それが太陽代わりとなって、水分が存在できる状態が保たれている

地球から約110光年先に「K2-18b」と呼ばれる太陽系外惑星があります。

11日、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)の研究で、この惑星に「水蒸気の存在が確認された」と発表されました。

ハビタブルゾーン(生命居住可能域)にある惑星はいくつも発見されていますが、実際に大気中に水分を含む惑星が特定されたのは、観測史上初めて。

研究主任のジョヴァンナ・チネッティ氏は、「地球外生命体が存在する可能性も十分ありうる」と話しています。

研究の詳細は、9月11日付けで「Nature Astronomy」に掲載されました。

Water vapour in the atmosphere of the habitable-zone eight-Earth-mass planet K2-18 b
https://www.nature.com/articles/s41550-019-0878-9

「赤色矮星」が太陽代わりに

「K2-18b」自体は、2015年にNASAのケプラー宇宙望遠鏡によって発見されていた惑星です。

スーパーアース(巨大地球型惑星)に属し、地球の8倍の質量と2倍のサイズ、惑星温度は0〜40度の間。NASAはこれまで数千近くのスーパーアースを発見していましたが、水分と岩石の両方を持っているのはK2-18bだけです。

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K2-18bは、「しし座」の中に位置する赤色矮星を33日周期で公転していることが分かっています。その赤色矮星が、地球にとっての太陽のような役割を果たしているようです。

K2-18b-赤色矮星の間隔は地球-太陽間よりも近いですが、赤色矮星の温度が比較的低いため、水分が液体状で存在できるハビタブルな状態が保たれています。(太陽の温度は6000ケルビン、この赤色矮星は3500ケルビン)

気候は地球よりも過酷な様子

研究チームは、K2-18bの大気成分を調べるため、2016年と2017年に収集されたNASAのデータを分析しました。大気中を通る光の変化を調べることで、大気の組成が分かります。

調査の結果、大気中に水素とヘリウムの存在を確認しました。さらに、大気の最大50%が水蒸気の可能性があるとのことです。

ただ一方で、赤色矮星の活動が激しいために、K2-18bの気候は地球よりもずっと過酷な状況にあるようです。多くの放射線にさらされているので、人が住むには適さないようです。

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しかしその環境下でも、誕生した土着の生命が存在する可能性はまだ残されています。チネッティ氏は「今後数年以内の観測で、K2-18bの大気中に生物由来のガスが含まれているかどうかを明らかにする」と話しましています。

その結果次第では、有史以来人類につきまとっていた「私たちは宇宙の中で孤独な存在なのか」という疑問に、答えることができるかもしれません。

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reference: https://www.bbc.com / written by くらのすけ

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