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動画内の顔をそっくり変えて身バレを防ぐ画期的ソフトウェアが開発

2021.01.27 Wednesday

2019.09.18 Wednesday

Credit:pixabay

Point

■動画内の顔を変えて、プライバシーを保護することのできるソフトウェア「DeepPrivacy」が開発される

■顔の特定領域を保護対象として設定し、そこに他人の顔画像を組み込むという仕組み

■画像データには、約147万もの画像情報をおさめた「YFCC100M」から自動的に選択される

AIが突然教えていないはずの「数の概念」に目覚める

テクノロジーの発展とともに来る(かもしれない)監視社会に、私たちはどう抵抗すれば良いのでしょうか?

そんな不安を解決しようと名乗り出たのが、ノルウェー科学技術大学のある研究チームです。彼らは動画内の顔を変えるソフトウェア「DeepPrivacy」を開発しました。

これは、保護対象となる顔を数百万の画像データにある他人の顔を重ねることで、個人のプライバシーを守れる画期的なプログラムなのです。

顔に顔を重ねるマスキングはリアルタイムで行われるため、動いたり話したりするたびに顔が変化する仕組み。この技術は、スカイプやビデオ通話、その他の映像媒体での活用が期待されています。

研究の詳細は、9月10日付けで「arXiv」に掲載されました。

DeepPrivacy: A Generative Adversarial Network for Face Anonymization
https://arxiv.org/abs/1909.04538

動きに合わせて顔が自動変化

「DeepPrivacy」には、AIの画像生成でおなじみの「GANs(generative adversarial networks=敵対的生成ネットワーク)」が用いられています。GANsにより、オリジナルの顔が数百万のデータセットの中から自動的に選択された顔と交換されるのです。

マスキングの仕組みとしては、まず、動画の中の物体を検出してその部分を四角い枠で囲む「バウンディングボックス」が使われます。次に、「アノテーション」と呼ばれる注釈をそこにつけることで、バウンディングボックス部分を認識・特定されたくない領域として設定します。

あとは、顔の動きに合わせて、自動で他人の顔がはめ込まれるという仕掛けです。

次ページ100万を越える画像データから顔を生成

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