ダイヤモンドの中からレアな特徴を持つ新たな鉱物が発見される

geoscience 2019/09/25
Credit: Nicole Meyer

Point

■特殊な化学的特徴を持つ鉱物がダイヤモンドの中から発見された

■ゴールドシュミディタイトと名付けられたその鉱物には、高濃度のニオベやポタシウム、そしてレアアースが含まれている

■含有物から、このダイヤモンドが普通では考えられない生成プロセスを踏んだことが考えられる

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アルバータ大学博士課程の学生が、南アフリカの地中に眠っていたダイヤモンドの中に新たな鉱物を発見しました。

鉱物の名前は、「ゴールドシュミディタイト(goldschmidtite)」。現代地球化学を確立させた、ヴィクトール・モーリッツ・ゴルトシュミットにちなんで付けられました。

この鉱物は、地球のマントルから得られるものとしては特殊な化学的特徴を持ち合わせているようです。

研究は「American Mineralogist」に掲載されています。

Goldschmidtite, (K,REE,Sr)(Nb,Cr)O3: A new perovskite supergroup mineral found in diamond from Koffiefontein, South Africa
https://pubs.geoscienceworld.org/msa/ammin/article-abstract/104/9/1345/573334/goldschmidtite

特殊なプロセスを経て生成

研究によると、ゴールドシュミディタイトは地表からおよそ170kmの地中で形成され、その温度は約1200℃。

ゴールドシュミディタイトには、高濃度のニオベやポタシウム、そして希土類元素(レアアース)に分類されるランタンやセリウムが含まれています。

発見したニコール・マイヤー氏は、「この鉱物の大半を占めるのはポタシウムとニオベですが、このような特殊な要素を含んで凝縮するためには、普通では考えられないプロセスを踏んでいるはずです」と語ります。

私たちの「足下」は謎に満ちている

通常ダイヤモンドの生成条件は非常に厳しく、「奇跡の宝石」とも言われています。まず深いマントルの中で炭素に高温高圧がかかり、さらに時速500km以上の速さで一気に地表付近まで吹き上げられなければなりません。その温度は900〜1000℃で、それ以上になると鉛筆の芯の原料でもあるグラファイト(石墨)になってしまいます。

ただし当然ながら、マントルに届くまで地球の地殻を掘り進めるのは容易ではありません。しかしダイヤモンドやその中の鉱石の生成条件から逆算すれば、マントルの状態が明らかになります。ダイヤモンドは、マントルから人間へのメッセージでもあるのです。

マイヤー氏の指導教員であるグラハム・ピアソン氏は、「(この発見は)ダイヤモンドが形作られる際の、大陸の深い部分に影響を与える流動体のプロセスについて、私たちにヒントを与えてくれます」と話しています。

最近ではテクノロジーの発達に対して過度に目が向けられがちですが、まだまだ地球それ自身にも多く秘密が潜んでいるようです。これからも私たちの足下から、様々なサプライズが掘り起こされていくことでしょう。

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reference: phys.org / written by なかしー

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