フリーメイソンのオープンハウスに参加してみた

spot 2017/11/25


2017年11月11日、東京メソニックセンターでフリーメイソンのオープンハウスが開催された。

フリーメイソンの会員でなくとも、事前に申請を行い、参加資格証を受け取った人は誰でも参加可能だ。運良く参加資格証をゲットできたので、フリーメイソンの活動や建物の内部についてご紹介したい。

果たして、秘密結社的な要素はあるのか―――。

※フリーメイソンとは?
世界中に「ロッジ」と呼ばれる支部をもち、社会的地位の高い者たちで構成されているとされる秘密結社のこと。オカルト界隈では「世界を裏で牛耳っている」と噂される謎多き団体。フリーメイソン日本 公式HP

いざ東京メソニックセンターへ

東京メトロ日比谷線の神谷町駅から東京タワーに向かって歩くこと5分強、東京タワーをバックに東京メソニックセンターは見えてくる。

写真では木に覆われているが、手前の黒いビルが東京メソニックセンターである。

近づくと早速フリーメイソンのシンボルが。

受付を済ませ、ホールに入ると早速目につくのがこれ。

なんとも怪しく美しいステンドグラスと彫刻。このステンドグラスと彫刻に関しては後述したいと思う。

グランドマスター挨拶

ホールを抜けるとエレベーターで地下2階のブルーロッジという広い部屋に案内される。

筆者は13時の受付開始後すぐに入ったが、既に中にはオープンハウス参加者40人ほどが座っていた。この日は約100名の参加者がいたようだ。

着席後、開始の時間まではイングランドのロッジで使われているというフリーメイソンの紹介VTRを観させていただくことができた。

VTR上映後はフリーメイソンの会員であり、ヨーロッパで活躍されている音楽家のオルガン演奏を楽しむ。氏は音楽もフリーメイソンには重要な要素であると仰っていた。

14時になるとグランドマスターの挨拶でオープンハウスが始まる。さすがグランドマスターといったところだろうか、気さくな中にも落ち着きがあり、なんとも説得力がある話し方だ。

グランドマスターは、昔から秘密結社として語られるフリーメイソンについて、人々に正しい知識を持ってもらいたいと四苦八苦しているようだった。たびたびオープンハウスを開催するのも正しい情報を知ってもらいたいというのが理由のようだ。ネットなどの情報に惑わされず、自分の目でフリーメイソンを判断してほしいと仰っていた。

フリーメイソンの紹介

グランドマスターの挨拶後は、40分ほどかけてフリーメイソンの歴史や活動、入会条件などをスライド付きで解説いただけた。

フリーメイソンの歴史

時間が限られていたこともあり、歴史についてはざっくりとした説明となっていた。

フリーメイソンに伝わる伝承として、ソロモン神殿を建てた石工職人がフリーメイソンの始まりと言われているらしい。その証拠に全てのロッジはソロモン神殿を模して造られている。

古すぎて資料が乏しいという理由もあるようだが、フリーメイソンの正確な始まりはわからないらしい。少なくとも15世紀頃はゴシック建築が最盛期だったためフリーメイソンも拡大化していたが、ゴシック建築の衰退とともに、石工職人の集まりであるフリーメイソンも同じように衰退していく。

その結果17世紀後半~18世紀には職人以外の紳士も会員として受け入れるようになった。職人以外の会員は『アクセプテッドメイソン』と呼ばれ、現代のフリーメイソンは全てこれにあたる。

入会について

入会するには下記の条件を満たしている必要がある。

・成人男性
・読み書きができ、平均的な知力を持っている
・奴隷的な拘束された立場にない
・信仰を持っている
・2人のフリーメイソン会員による推薦を受ける

この条件は識字率の低かった時代や地域、また、奴隷制度があった時代などの名残があるようだ。また、他にも下記のような資格要素がある。

・自由意思で入会希望をしなければならない
・金銭的な動機があってはならない
・神、霊魂の不滅を信じる

フリーメイソンの会員は勧誘ができないため、入会を希望する場合は、必ず自分で入会希望の意思を伝えなければならない。ちなみにフリーメイソンの会員が勧誘すると追放されるそうだ。

活動内容について

そして気になる活動内容だが、慈善団体ではないため、具体的に何かを行うというよりは、内面的なものがメインとなるようだ。フリーメイソンの教義は抽象的なものであり、それを探求していくうえで自分の魂を磨いていくといった感じだろうか。
活動の一環で慈善事業なども行っているが、慈善事業などはあくまで手段であり目的ではないとのことだ。意外と奥が深い。

フリーメイソンの階級には下記の3つがある。

第1階級「Entered Apprentice(エンタード・アプレンティス=徒弟)」
第2階級「Fellow Craft(フェロー・クラフト=職人)」
第3階級「Master Mason(マスター・メイスン=親方)」

次の階級に進むには、試験を受けて合格しなければならない。これは大昔から続いている決まり事である。

会員は様々な場面で儀式を行うが、この儀式では膨大な量の暗記が必要となるらしい。中には暗記ができず辞めてしまう人もいるのだとか。色々と大変なのかもしれない。

ちなみにフリーメイソンの守護聖人はバプテストヨハネとされており、儀式はバプテストヨハネと使途ヨハネの2人に捧げるために行うとのことだった。

質疑応答

説明が終わった後は、質疑応答の時間が用意されていた。入会方法などについての質問が多い中で少々驚いたのが、「ボーイスカウト、ライオンズクラブ、ロータリークラブは全てフリーメイソンから派生したものである」というものだった。ちなみに日本での会員数はフリーメイソンが一番少ないらしい。

館内見学

説明が終わった後は、お待ちかねの館内見学である。

スコティッシュ・ライト

まずブルーロッジを出て案内されたのが『スコティッシュ・ライト』という正方形のホールのような場所だ。

ここは正確にはフリーメイソンではなくフリーメイソンの上位階級の団体が儀式を行う場所だ。シンボルは双頭の鷲。

天井にはFAITH, REASON, CHARITY, NATUREなどの意味深な単語が。

この場所では大がかりな儀式を行うらしく、照明なども気合いが入っていた。

応接室

続いて応接室に案内された。

応接室はそれほど広くなく、人が多かったため、まともな写真を撮ることができなかった。

この応接室、実は水交社時代の応接室を再現しており、シャンデリアは当時のものが現在も使われている。戦死した山本五十六の遺骨が葬儀までの間、安置されていたのはこの部屋である。

そう、東京メソニックセンターは元々、水交社(旧日本海軍の士官クラブ)の建物だったのだ。

ちなみに応接室では来客などの対応以外にも、違反を犯した会員の処罰を決めるための話し合いも行われるらしい。

再びホールへ

応接室をでた後は再度ホールを訪れ、前述のステンドグラスや彫刻などの解説を受けた。

向かって右のステンドグラス。様々な紋章が散りばめられており、好奇心を煽るデザインだ。

それぞれの紋章はフリーメイソンの外郭団体の紋章だ。

詳細な説明はなかったが、ざっと調べた結果、下記の団体名となるようだ。どれも名前がかっこいい。しかし、日本語の情報がないため調べきることができなかった。というより私の英語力が不足しているため、調べるのが難しかった。英語力の無さに死にたくなった。

リンク先は海外Wiki・サイト
1.Royal Arch Masonry 2.Cryptic Masonry
3.Knights Templar 4.Excellent Master
5.不明
6.Scottish Rite
※上で紹介した上位階級の団体。日本のScottish Riteはアメリカの管轄。
7.不明 8.Shriners
9.Order of the Eastern Star
※フリーメイソン第3階級(親方)の妻、母、姉妹など女性だけが入会できる団体
10.DeMolay International
※男子が入会できるボーイスカウトのような団体。親がフリーメイソンではなくても入会が可能らしい。
11.International Order of the Rainbow for Girls
※女子が入会できるガールスカウトのような団体。こちらも親がフリーメイソンではなくても入会可能のようだ。

左右のステンドグラスに挟まれる形のこの彫刻に関しては、フリーメイソンの中でも上位の階級の人しか意味を教えられないらしく、どのようなものなのか解説いただくことはできなかった。

大きな鎌を持っているのが気になる。

これぞフリーメイソン!と主張するかのようなステンドグラス。
今ではすっかり有名になったシンボルが見受けられる。都市伝説好きは見ているだけでワクワクするのではないだろうか。

幾何学的な各模様の配置など気になることが満載だが、こちらも詳細は秘密とのことだ。

オープンハウスはここで解散…しかし…

ホールでの説明が終わった時点で、オープンハウスは解散となった。前回のオープンハウスではグランドマスターの部屋を見学できたらしいが、今回はできないようだ。他にもまだ見学したかったが仕方ないか。と、思っていたら

「写真など撮り足りない方は戻っていただいても大丈夫です。」

と、ありがたいお言葉が!

最初に案内されたブルーロッジがゆっくり見られなかったため、そそくさと地下2階に戻る。他の参加者も同じことを考えていたようで、すぐに帰る人はいなかった。

写真(スマホだが)を何枚か撮ってきたので下記に紹介したい。

かっこいいドアノッカー。

ブルーロッジの前にはTHE CONSTITUTION(憲法)の文字と共にジョージ・ワシントンの肖像画が。
ワシントンもフリーメイソンの会員であったことは有名だ。

ブルーロッジの中にある2本の柱。2本の柱はシンボルであり、手前の柱が『ジャキン』、奥の柱が『ボワズ』と呼ばれ、『均衡』と『力』を表している。この辺りはソロモン神殿から受け継がれているようだ。

ロッジ内のポールの上部がかっこいい。

廊下の壁なども良く見てみると・・・

しっかりとシンボルが描かれていた。

オープンハウスに参加してみて

足早でフリーメイソンについて説明を受けたが、都市伝説にあるような「秘密結社」という印象は受けなかった。会員の方も「儀式などは秘密だが意外とオープンな団体」と言っていた。

当日参加していた会員の中には、先日の選挙に出馬していた方もいらっしゃり、「フリーメイソンは裏で社会を牛耳っていると噂されることがあるが、私が落選したことで、そんな力はないと証明ができた」と自虐的に仰っていた。

教義が抽象的であり儀式も秘密であるためか、何かと都市伝説的なネタに使われてしまうが、実際のところはストイックに自分を高めるために皆で頑張る!的な団体なのかもしれない。

以前は筆者も入会してみたいと思ったが、膨大な量の暗記をしなければならないと聞いて少したじろいでいる。

やはりフリーメイソンは謎に包まれている状態が丁度いいのかもしれない。

 

text by 渡邊ぞんび

 

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