宇宙最初の銀河か? 観測史上最古の「銀河団」が発見される

space 2019/10/01
Credit:futurism

Point

■地球から130億光年の場所に、観測史上最も古い銀河団が発見される

■銀河団を構成する12の銀河には、10年前に発見されていた巨大ガス雲天体「ヒミコ」も含まれている

■現代宇宙では、密集度の低い場所の方が星形成の頻度が多いが、130億年前の宇宙は、高密度地帯の方が星形成が活発だった

東京大学宇宙研究所は、先月27日、観測史上最も古い銀河の集団が発見されたことを発表しました。

「z66OD」と命名された銀河団は、「くじら座」の方角に約130億光年離れた場所に位置しており、宇宙誕生からわずか7〜8億光年後に誕生しています。

z66ODは合計12の銀河を含んでおり、その中には、10年前に同研究チームが発見していた巨大ガス雲天体「ヒミコ」も入っているとのことです。

研究の詳細は、9月30日付けで「The Astrophysical Journal」に掲載されました。

Spectroscopic Identifications of Early Large-scale Structures with Protoclusters over 200 Mpc at z ~ 6–7: Strong Associations of Dusty Star-forming Galaxies
https://iopscience.iop.org/article/10.3847/1538-4357/ab2cd5

観測史上最古を記録した12の銀河

観測に使用されたのは、国立天文台ハワイ観測所の「すばる望遠鏡」です。

すばるにより撮影された銀河団の全体像がこちら(画面中央に広がる青いゾーンは、銀河団の高密度を示すために後から色付けされたもの)。

それぞれ拡大された画像中の赤い部分が、新たに発見された銀河になります。

Credit:livescience

銀河団から放たれた光は、130億光年の旅を経てようやく地球に達したこともあって、観測が可能になったのはつい最近のことのようです。

この中に含まれる「ヒミコ」は、銀河団の中心部から5億光年も離れた端の方に位置しています。

研究チームの大内正己氏は「ヒミコのような巨大天体を中心に銀河団を形成することはあるが、これほど中心から離れた場所にあるのは驚きだ」と述べました。

星形成のルールが逆転していた?

また、銀河団が誕生した当時の宇宙は、星形成に関して、現代の宇宙とは正反対の特徴を持っていたことが分かったのです。

いま宇宙では、複数の銀河が密集しているような高密度環境は、星があまり集まっていない低密度な場所よりも、星形成の頻度が低いことが一般的となっています。

Credit:pixabay

ところが、それは宇宙が長い時を経るにつれて変化した特徴である可能性が高いのです。

z66ODは、同時代の宇宙における平均に対してなんと15倍もの高密度で集中していることが分かっています。現代の傾向で考えると、z66ODの星形成は活発ではないはずですが、調査によると、z66ODは星形成の頻度・スピードともに活動的であったことが判明したのです。

膨大な時間は、宇宙のあり方さえも変えてしまうようですね。

ほぼ宇宙と同年齢!? 宇宙最古の星が発見される

reference: futurismlivescienceeurekalert / written by くらのすけ

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