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生命の根本原理「セントラルドグマ」を東大が理論的に解明!…一体何がすごいの? (3/3)

2021.01.27 Wednesday

2019.10.03 Thursday

セントラルドグマの成立

研究者たちは、今回の結果を数理的理論を用いて解析しています。

その結果、触媒活性がたまたま少しだけ大きかった分子は、その性質をますます高めることになり、触媒活性が少し低かった分子はその性質をさらに下げて鋳型として特化していくことが示されたのです。

先の例のように、階層ごとに対立的な進化傾向を持った場合、それが「対称性の自発的破れ」をもたらし、分子生物学の基本原理「セントラルドグマ」を成立させるのです。

さらにこうした情報と機能の対称性の破れは、モデルとする原始細胞の分子数が大きくなると発生することが、理論的に示されました。

セントラルドグマは、一定以上の大きさを持った複雑な細胞が複製を続ける上での、必然として生じる現象だったのです。

1枚目の画像
Credit:depositphotos

この研究結果は、生命起源から辿った細胞進化の研究や、複製細胞の構築実験に新たな視点を与える重要なものです。

また、こうした一部だけが情報を保持し、他は増殖の機能を担うものに分化する生命システムは、社会性昆虫の女王アリや嬢王バチだけが子孫を作り、働きアリや働きバチは子孫を残さないといった、社会的な進化について考える場合にも役立つと考えられます。

この記事では会社に例えてみましたが、この研究は人間社会の進化を考える上でも、重要な視点をもたらすものかもしれません。

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