翼を広げると4m!新種の翼竜の化石を発見、その規格外の能力とは

animals_plants 2019/10/05
Credit:PHOTO: Travis R. Tischler

Point

■オーストラリアで新種の翼竜の化石が発見される

■この翼竜は地球を大陸間レベルで横断する能力を持っていた可能性がある

オーストラリア・クイーンズランド州の中西部に位置する町ウィントンにて、新種の翼竜の化石が発見されました。

翼竜は、同国スインバーン大学の研究チームにより、「Ferrodraco lentoni」と命名されています。生息年代は約約9600万年前と推定され、ウィングスパン(翼幅)は4mに達するほど巨大な翼竜です。

さらにこの翼竜は、地球中を横断する能力を持っていたことを示唆する証拠も見つかっています。

研究の詳細は、10月3日付けで「Scientific Reports」に掲載されました。

Ferrodraco lentoni gen. et sp. nov., a new ornithocheirid pterosaur from the Winton Formation (Cenomanian–lower Turonian) of Queensland, Australia
https://www.nature.com/articles/s41598-019-49789-4

体は大きいけど、主食は魚

今回発見された翼竜の化石は、部分的な頭蓋骨や顎骨が複数個、頸椎の骨が5つ、足の骨が8つ、歯が(完全なものと部分的に欠けているものを含めて)40本、それから左右の翼に属する骨が複数個見つかっています。

それらの骨から、全体像が復元されています。

Credit:Australian Age of Dinosaurs Museum

研究チームによると、復元された個体は生存当時、完全に成体になっていたことが分かっています。頭蓋骨の全長は60cmで、翼は広げると4mにも及び、魚を常食としていたと推測されています。

また、針葉樹に囲まれた湖や川の付近を生息場所として選んでいたようです。

Credit:Australian Age of Dinosaurs Museum

これまでに同地で最終された化石データを考慮すると、翼竜と同じ場所・同じ時代に、ディアマンティナサウルスアウストラロヴェナトル、その他の鳥脚類なども住んでいたことが分かっています。

その場所では、かなり熾烈なお魚争奪戦が繰り広げられていたかもしれません。

地球全体を横断していた?

翼竜の化石自体は、2017年の4月にウィントンに住む牧畜業者のボブ・エリオット氏によって発見されています。エリオット氏によると、地元の小川沿いに除草剤を散布していたところ、翼竜の化石を発見したとのこと。

発見時、骨の周囲は薄い岩石層が覆われている状態にありました。

化石が発見された現地ウィントン/Credit:Australian Age of Dinosaurs Museum

復元された骨をもとに分析を行ったところ、Ferrodraco lentoniは驚くことに、イングランドで発見された翼竜との結びつきが強いことが判明したのです。

復元された翼竜の顔イメージ/Credit:Australian Age of Dinosaurs Museum

これらは「オルニトケイルス科」と呼ばれる翼竜群に属しており、歯を持っていた最後の翼竜として知られています。

遠く離れた2つの国で同じ種が発見されたことから、研究チームは「この翼竜は海洋を広い範囲で容易に横断し、大陸間にわたって分散できた可能性が高い」と推測しています。

彼らは地球史上もっとも広い範囲で移住できる「引っ越しのプロ」だったのかもしれませんね。

史上最大クラスの飛翔動物である新種の翼竜を発見

reference: theconversationabc.net / written by くらのすけ

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