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どの生物種にも属さない? 3000万年前の琥珀に眠る新種生物「コケ子豚」を発見

2021.01.27 Wednesday

2019.10.10 Thursday

Credit: Oregon State University

Point

■3000万年前に生成された琥珀の中に、既知のどの生物種にも属さない新種の微小生物が発見される

■クマムシやダニに似た特徴を持つが、正確にはそのどちらの仲間にも属していない

見た目も美しい琥珀ですが、時間を保存するタイムカプセルでもあります。

その中には、化石化した当時の環境や生物が極めて良い保存状態で発見されることがありますが、それが既知の生物とは限りません。

今回、オレゴン州立大学の研究チームにより、琥珀中に新たな未知の生物が発見されました。

発見された琥珀の生成年代は、およそ3000万年前。しかもその中には、これまで発見されたどの種類や属にも含まれない微小な無脊椎動物が眠っているとのこと。

クマムシとダニの両方が持つ特徴を兼ね備えているものの、そのどちらにも属していないようです。詳しい研究内容は、9月28日付けで「Journal Invertebrate Biology」に掲載されました。

A new microinvertebrate with features of mites and tardigrades in Dominican amber
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/ivb.12265

新種のあだ名は「コケ子豚」

新種生物は「コケ子豚(mold pig)」とあだ名されました。公式の学名は「Sialomorpha dominicana」と命名され、「Sialomorpha」はギリシア語で「太った豚の形」を意味します。

コケ子豚は、丸々と肥えたぽっちゃり胴体からずんぐりとした足が8つ生えており、体長は100マイクロメートルにも満たないそうです。(1マイクロメートル=0.001ミリメートル)

Credit:depositphotos

一方で、同じ琥珀の中から真菌のコケが多く見つかっていることから、この生物はコケを常食としていたことがうかがえます。コケを食べる子豚のような生き物という意味で「コケ子豚」になりました。

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