観測史上最大の「ウミガメ」の群れを発見

animals_plants 2019/11/29
海に浮かぶツブツブは全部ウミガメ/Credit:nationalgeographic
point
  • カリブ海のコスタ・リカ沿岸で、観測史上最大のウミガメの大群が撮影される
  • 大群は、仲間と産卵のタイミングを合わせるために、沖合で集合して浜辺に向かっているところ

ウミガメには、浜辺での産卵のタイミングを合わせるために、仲間同士で沖に集まり移動する習性があります。

一度に大量の子孫を残すことで、天敵による捕食から少しでも多くの子供を海に帰すことができるのです。

海洋生物学者のマリン・べジィ氏は、今月24日、コスタ・リカ沿岸に位置する「Ostional National Wildlife Refuge」の沖合で撮影されたウミガメの大移動の映像を公開しました。

これは2016年にドローン撮影されたもので、観測史上最大の観測数です。

サッカーコート1面につき5000匹

大移動が確認されたコスタ・リカ沿岸/Credit:NGP

べジィ氏は「この日、海上にはサッカーコート1面につき約5000匹の密度でウミガメが存在し、それがコート1000個分の広さに及んでいた」と報告しています。

水面下にいるウミガメは数えることができないため、正確な数は分かっていません。

動画に確認されるのは、ヒメウミガメ(olive ridley sea turtles )と呼ばれる種類で、世界の海で最も数の多いウミガメです。体長60〜76cm、平均寿命50年のヒメウミガメは、毎年8〜10月頃にこうして産卵のために大移動を行います。

ヒメウミガメ/Credit:ja.wikipedia

べジィ氏らの研究によると、ヒメウミガメの大移動は、平均で1平方キロメートルにつき250匹の密度、多い時は1平方キロメートルにつき2086匹まで増えることが分かっています。

しかし、ヒメウミガメの数は、近年深刻化する温暖化や密猟、急速に進む海岸事業により、減少傾向にあります。また、ウミガメの性別は、卵の中の温度によって決まるため(温度が高いとメスが生まれやすい)、温暖化の影響は人よりも甚大です。

仲間と産卵時期を同調させることは、これまで多くの点で繁殖に有利に働いていましたが、温暖化や海岸開発が進むこれからの時代、一斉産卵はデメリットとなるかもしれません。

べジィ氏らは「今後、ヒメウミガメの保護や密猟の禁止活動などに取り組む」と話しています。

ロシアの永久凍土から「1万8千年前の子犬」がほぼ完全な状態で見つかる

SHARE

TAG