宇宙に関する新事実は毎日のように発見されており、それに応じて天文学用語も増えていきます。それは喜ばしい反面、難聴を抱える人にとっては大きな壁となります。
用語の増加に合わせて、手話言語も絶えずアップデートされる必要があるのです。
そこで、イギリス・リーズ大学の天文学研究チームは、手話の専門家と協力して、新たな天文学用語に関する手話の開発に取り組んでいます。
難聴の人々と宇宙をつなぐ
研究主任のオルジャ・パニク氏は、「イギリスの手話には、天文学分野に最近登場した用語を表す手話がないことに気づきました。今回のプロジェクトは、難聴を抱える人や天文学者にとって、重要なものとなるでしょう」と話します。
これまで、天文学についての手話言語は、太陽や月、オーロラ、木星、土星といったシンプルなものが主でした。しかし、最近頻繁に見つかっている太陽系外惑星を意味する手話は存在しません。
太陽系の惑星は、現在4000個以上も見つかっており、天文学のメイントピックとなりつつあります。
本プロジェクトで、ついに「系外惑星(Exoplanet)」を意味する手話が誕生しました。
天文学用語の手話が公式に決定すると、手話用のビデオ辞書に新しく追加されます。
パニク氏は今回の取り組みに関して、「イギリスの手話として今後も永遠に残っていくことを思うと嬉しいですね」と話します。
こうした影の取り組みが、宇宙に関心を持つ人々に大きな門戸を広げているのでしょう。